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Regional Anesthesia in the patient receiving antithrombotic or thrombolytic therapy④

6.0 抗血小板療法を受けている患者の麻酔管理

抗血小板療法には、NSAIDs、パナルジン、プラビックスが含まれる(GPIIb/IIIa受容体阻害薬は日本未発売のため省略)。
出血時間を含めて抗血小板療法の指標となる検査はない。出血傾向に関する、患者の注意深い評価が必要である。

6.1
NSAIDs(アスピリン含む)はくも膜下脊髄麻酔、硬膜外麻酔での脊髄血腫のリスクを高くしない。カテーテル留置や抜去についても投与量にかかわらず問題ない。

6.2
NSAIDsに他のワーファリン、未分画くヘパリン、低分子ヘパリンが併用されている場合は、神経管内ブロックを行わない。COX-2阻害薬は血小板機能への影響が少ないので、これらの薬剤を投与されている患者に抗炎症療法を行う場合には考慮されるべきである。

6.3
パナルジン、プラビックス内服患者での実際の脊髄血腫のリスクについては分からない。添付文書に従う。

6.3.1
これまでの文献によると、脊椎管内ブロックまでの休薬期間はパナルジンで14日、プラビックスで7日間である。

8.0 トロンビン阻害薬(ノバスタン)投与中の患者
トロンビン阻害薬投与中の患者には脊椎管内ブロックを行わない。

9.0 フォンダパリヌクス(アリクストラ)投与中の患者
フォンダパリヌクスの脊髄血腫のリスクは明らかではない。より多くの知見が得られるまではフォンダパリヌクス投与が予定されている患者での脊柱管内ブロックは、1回の穿刺、atraumaticさらにカテーテル抜去を避けるという条件でのみ行われるべきである。この条件が満たされなければ他の予防法を考慮すべきである。

11.0 末梢神経ブロック
深部の末梢神経ブロックについてはこのガイドラインに準じる。

追記
硬膜外麻酔での脊髄血腫のリスクは投薬なしが22万分の1、アルピリン投与ありで15万分の1。これはatraumaticな場合であり、traumaticだと投薬なしでも2万分の1に上がる。薬物に注意するよりは、自分の穿刺技術が大事ということだろう。また血液が逆流してきたり、穿刺困難な場合は速やかに撤退するのも大事と考えられる。

終わり
by yamorimo | 2010-01-31 19:02 | PNB
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