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電脳麻酔ブログ

日々読んだ論文の要約とAIの臨床での活用法について

LMA Supreme

LMA Supremeをそれなりに使用したので雑感など。

全体の感じはAmbuのアングルタイプとよく似ている。
LMA Supreme_a0048974_23563417.jpg



挿入に関しては従来のクラッシックあるいはユニークはもちろんプロシールよりもはるかに容易である。プロシールと比べると専用の金具がいらない分使いやすい。アングルタイプとは同等だろうか。脱気時の横幅は#3の場合、Supreme 40mm、アングルタイプ 53mmとスリムである。

フィッテングや陽圧呼吸の容易さはプロシールと同等か?個人的にはユニークで陽圧呼吸をしても余り困っていなかったのでちょっと評価しにくいが使用上問題は感じていない。胃管は14Fr以下であれば容易に挿入できる。

欠点というと、まず麻酔回路への接続がかなり前のめりになる点。胃管用のポートの直線性を重視したのだろうか?麻酔回路の取り回しには気を使う。
あと固定用に板?が付いているがこれは邪魔である。といってハサミで切れるような物ではない。やや小さめを選択して深く入ってしまうとこの板が唇に当たってしまう。

特徴をまとめると、
挿入は従来のタイプよりも容易。ほとんど一発で入る。後咽頭をごりごりこすって入れていた従来のタイプと術後の咽頭痛など比較すると面白いかもしれない。
術中の使用感はこれから。サイズの選択やカフの用量などこれまで同様にやっているがこれでよいのかどうかは不明である。
デザインについてはもう少し改良の余地があるかもしれない。

プロシールと比べると挿入が容易な点と、ディスポである点が長所になる。プロシールの洗浄は結構難しい。
欠点は価格か?うちの施設ではユニークとの切り替えになったが、割高になってしまった。その分のメリットを生かしながら使っていけば気管挿管症例の相当な部分は吸収できるデバイスだと感じている。
by yamorimo | 2010-01-14 00:12 | 麻酔
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