今回日本麻酔科学会東海北陸支部会に呼んでいただき「レミフェンタニル時代のセボフルラン麻酔」という講演をさせていただいた。講演内容についてはまたご紹介したい。
学会の講演で印象に残ったのが愛知医科大学の感染制御部教授の三鴨先生による感染対策の話だった。麻酔薬について薬物動態を考えて投与するのと同様に、抗生物質もこれまで以上にPK-PDを考えた投与が重要というのがポイントで、この観点から周術期の抗生物質の投与を行うというもの。私自身特に考えもなく手術室に持ち込まれた抗生物質を適当な時間をかけて投与している。しかし実際は手術室で使用する主な抗生物質のPK-PDをある程度把握しておき、投与のタイミングと投与時間を最適化するというのが想像以上に大切ということだ。
内容をずべて把握はできなかったのでまた勉強してご紹介したい。ただ最後に貝沼先生が質問されていたが、理想的な投与をすると薬剤部でチェックされたり保険が通らないという問題は生じてくる。
ご興味のある方は、
「日常診療に役立つ抗菌薬のPK/PD」が出版されている。