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麻酔と夢③

ついでに第3弾。
これまでの文献で全身麻酔中の夢はBISで評価される麻酔深度とは関係ないことが分かった。それでは別のモニターはということで、

Dreams recall and auditory evoked potentials during propofol anesthesia.
Neuroreport 18:823-825,2007


術中の中潜時聴覚誘発電位(MLAEP)と術後の夢の記憶をプロポフォール麻酔で検討した。
64名の患者を対象とした。麻酔はプロポフォールTCIとレミフェンタニルで行った。手術中はオーディオテープで物語を患者に聞かせた。MLAEPモニターは覚醒時、オーディオテープを聴かせる前後に行った。
夢を記憶していた患者は6名だった。術中の物語に関する記憶はなかった。夢の内容は通常の睡眠時と同様であった。夢を記憶していた患者ではMLAEPのPaの潜時が有意に短かった。
全身麻酔中のPaが残存していることは音刺激が一次皮質にまで到達していることを意味し、潜在記憶と関連がある。

私見
この結果をみるとMLAEPを使ったAAIなどのモニタを使えば②で紹介したような研究で差がでるのかもしれない。MLAEPについては拙著(麻酔 2006;55:314-21)参照のこと。
この文献だけではよく分からなかったので次回は同じ著者らによるMLAEPと術中覚醒の研究を紹介する。
by yamorimo | 2008-07-13 21:46 | 麻酔
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