学会初日
2008年 06月 13日
まずレミフェンタニルのパネルディスカッション。初日の午前という条件だったがほんとうに立ち見+入場できなかった人たちもいらっしゃったと聞いた。やはり注目が高かったのだろう。
注目をあびたのがレミフェンタニルを1.5μg/kg/minで用いているというKurata先生の発表。循環抑制もなく、ノルアドレナリン、インターロイキン6の上昇がみとめられないという。現在のレミフェンタニルの投与は血圧などを指標にやはり0.5μg/kg/minをこえることはあまりないが、もっと高用量を用いることで開けていくる世界があるという主張には共感できる。今後適切な量の検討は必要だろう。
逆に多角的にアプローチしようというのがShibata先生の発表。こちらのほうが妥当と思われるのだが優劣は今後の検討項目だろう。現在のレミフェンタニルの弱点として、ターニケットペインや腹腔鏡手術がある。これらに対する対処法として高用量投与もありだと思っている。
昼はSanuki先生のランチョンを聞いた。TIVAの講演ではシミュレーションの提示に走り勝ちだが、過度な提示は自滅の道だと思っている。この点でTIVA講演熱血編ともいえる講演で好感が持てた。H大学ではレミの使用が順調に伸びて、セボフルランの使用量は以前の40%だという。発売記念講演でH大学を担当した立場としては自画自賛してもよいだろう。
SH先生の脳波の講演はいつもにも増してかみ砕かれた内容に、勉強になった人が多かっただろう。聞けなかった人には金曜日不肖私がこの半分くらいの内容の講演を行います。
最後のイブニングではTubokawa先生の心臓麻酔に対するレミフェンタニル使用の話。循環抑制に対する考え方など参考になった。最もインパクトがあったのはオフポンプCABGでは収縮期血圧を60mmHg程度に保っているとい話。後で話を聞いたところ、冠動脈にはactiveに灌流しているとのことで、これと外科医の技量によって可能になっているのだろう。真似はしないほうがよさそうだ。
参加者には、キティちゃんのUSBメモリーが配布され1周年記念を盛り上げた。