モ源病とBIS
2008年 04月 28日
モニターに異常値が出たときにどう対応するか。まさにそこが問われている。単純にアラームオフにして安心するのは論外だが、逆にモニターに踊らされている事例も多く経験する。だれもがオタク的知識を持つ必要はないが、最低限度のモニターに関する知識は必要である。
心電図モニターであれば麻酔科医は心電図を理解した上で、解析された心拍数やSTレベルを判断する。当然ノイズが入っていれば心拍数はおかしな数字をとるがそれはそれとして今は当てにならないなと思っているはずだ。当然BISモニターを使う際も、まず自分でかならず脳波波形を確認し、モニタが出すひとつの意見としてBIS値を参考にするくらいの態度でよいのだ。同様にBISモニターで確認できる解析値としてSEFやBSRも参考にすればよい。当然麻酔薬に対する脳波の変化は一様ではないので、典型的な脳波にならないこともある。BIS値はある意味TCIと同じであくまでも多くの人から得られたデータを元にして作られたバーチャルな数字であって、個々の患者でどの程度の信頼性があるのかは自分で判断するしかない。