神経ブロックのビデオ
2008年 04月 19日
胸部傍脊椎神経ブロックは、脊髄神経が椎間孔から出てきたところに局所麻酔薬を注入する方法で、片側多分節に脊髄神経と交感神経が遮断される。
胸部の手術といえば硬膜外という印象が強いが、こちらの方が片側性ということと神経遮断効果が強いという特徴がある。また超音波ガイドの手技に自信があれば全身麻酔後に体位を取った後に施行できるのでVATSの術後痛はよい適応である。文献的には乳癌手術にもよいとされるが、最近の低侵襲手術であえておこなう必要はないだろう。動画だけではよく分からないが、超音波ガイド下区域麻酔法(克誠堂)のp157-169を参照(同じS先生ですね)していただきたい。
PS
S先生から、低侵襲だからこそ乳癌手術で適応なのだと連絡が入った。確かに術後痛を意識して術中にフェンタニルを使うと術後の悪心・嘔吐がひどくなってしまう。単純に術後痛は神経ブロックというアプローチがよいのだろう。