レミフェンタニル投与後の鎮痛法(モルヒネの投与法)
2008年 01月 26日
結構面倒なので簡単な方法をという向きにはモルヒネの使用が適している。
transitional opioidとしてのモルヒネの投与は0.1-0.15mg/kgを覚醒の1時間前くらいに投与する。モルヒネの場合効果部位濃度の上昇が緩徐であり、代謝産物も鎮痛作用があることから早めの投与が必要になる。このあたりはTubokawa先生の書かれたLiSA 2007;14:864-9に詳しい。
実際には、5-7.5mgを投与しておいて、覚醒時の呼吸状態や鎮痛効果をみて追加を考える。
体重50kgの患者に7.5mgを静注して、60分後に2.5mgを投与した場合のシミュレーションを示す。
実際にはこれに代謝産物のM6Gの分が加わるので非常に長時間鎮痛効果が得られることが分かる。実際、数時間は効いているという印象がある。
フェンタニルと比べると高齢者では傾眠傾向になっていることが多い。長時間作用ということで呼吸抑制が出た場合の危険は高いのでやや少量から試してみていただきたい。
PCAにする場合は上記の投与を行っておいて、1回投与量1-2mgで行う。この場合持続静注は行わない。