i-gelPlusの有用性についての大規模研究
2024年 11月 09日
i-gelPlusの有用性についての大規模研究。シール圧は32mmHgとは凄い。お値段がこなれてくれば、、
背景
i-gel® Plusは、i-gel®声門上エアウェイデバイスの改良版である。より広いドレナージポート、より長いチップ、呼吸チャンネル内の傾斜路、酸素供給用の追加ポートが含まれている。このデバイスの臨床実践における前向き評価は行われていない。
方法
この国際的、多施設、前向きコホート研究は、全身麻酔下で予定手術を受ける成人患者を対象に、i-gel Plusの性能を評価することを目的とした。主要評価項目は、挿入から手術終了までの間、本デバイスによる効果的な気道管理が可能であることを示す挿入成功率とした。副次評価項目には、本デバイスの性能と術後有害事象の発生率が含まれた。最初の1000人の患者のデータが報告された。
結果
合計1012名の患者が登録され、データが不完全であった12例が最終分析から除外されたため、登録患者は1000名(女性545名)となった。 挿入の成功率は全体で98.6%、初回挿入成功率は88.2%であった。全体的な成功率については、女性と男性の間で有意差が認められたが(それぞれ97.4%と99.6%)、初回挿入成功率については差は認められなかった。平均(SD)の口腔咽頭シール圧は32(7)cmH2Oであった。初回挿入の失敗リスクを高める唯一の独立因子は、術者の経験不足であった。合併症としては、脱飽和化が0.6%で85%未満、機器に血液の痕跡が残った症例が7.4%、喉頭痙攣が0.5%、胃の内容物が患者の0.2%でボウル内に認められた。
結論
i-gel Plusは、高い挿入成功率と比較的低率の合併症発生率を伴う、効果的な声門上気道確保器具であると思われる。