レミマゾラムについては発売前にざっと紹介した。その後の使用感をまとめてみる。
利点
血圧が下がらない。
血管痛がない。
これらはプロポフォールによるTIVAやプロポフォールで導入するデスフルランやセボフルランの麻酔と比べて利点。現状50mgしかないが20mg程度の規格を作ってくれれば全身麻酔全例で使えるのにと思う。
フルマゼニルで拮抗可能
個人的には停止後10分程度待ち覚醒しなければフルマゼニルを使用している。使用後の覚醒状況は非常に良好でデスフルランよりもよさそう。もっと早期に使ってよいのかは今後の課題かと。
欠点
使用量が分からない
BISを付けているがプロポフォールと比べると低振幅の脳波で数字もまちまち。適正な麻酔ができているのか判断が難しい。
個人差が大きそう。
若年者と高齢者の差は大きそうであるが上記の理由で本当にそうなのかは分からない。
現状、適正な麻酔深度が得られている自信がないまま使用している感じ。血圧が下がらないので高リスクの患者や高齢者ではよさそう。
使用に際しては、自分の病院では各部屋に常備しているTCIポンプを使ってml/hモードにして使っている。これでAIMSへの取り込みや薬物動態シミュレーターは使用可能となっている。導入の12mg/kg/hから維持の1mg/kg/hへの変更が面倒なので導入は6mg/kg/hとして1から2分程度して就眠したら維持量に変更としている。