私は機械翻訳とはもう20年以上の付き合いである。1990年台にはスキャナーで英語文献を取り込んでOCRソフトで文字化、さらに英文翻訳ソフトで日本にという流れを試みていたが全く満足のいくものではなかった。その後もgoogleなども使ってはいたのだが専門領域の文献に対して十分なクオリティーではなかった。そんな中格段に良質の翻訳環境を提供してくれるのが
DeepL翻訳である。
昨日のReducing transmission of SARS-CoV-2はDeepL翻訳で訳した後ざっと自分で添削したものである。少し気になる単語を修正したが自分で読むだけなら何ら問題ない。個人的には英語文献をすらすら読める英語力は必須と思っているのだが時代は自動翻訳なのかもしれない。
英語文献をpdfでダウンロードしたら文字部分のみコピーしてDeepL翻訳にペーストすればすぐに読むことができる。アウトプットが必要なら再度コピーペーストで自分のワードに移してから編集すればよいだろう。
DeepL翻訳は日本語から英語もいい感じで訳してくれる。
英語論文を書くとき、以前なら
Weblio英和・和英辞典を使うことが多かった。これを使えば専門語まで網羅されているので便利である。DeepL翻訳なら自分で日本語でまず考えた文章をそのまま放り込み結果を得ることができる。単語に納得がいかなければ上記Weblio辞書を使えばよいが、そのままでも専門語を含む文章をいい感じで訳してくれる感じがする。
最終的な文章は
Grammarlyを使ってチェックする。これはワードの自動校正機能の高機能なものである。性格上受動態で書くと注意される傾向があるのだがtheを付けるかどうかなどは適当にしておいてもこちらで修正してくれる。もちろんスペルチェックも。私の環境ではワードにアドオンがうまくいかないのだがワードの中で使用できる様なので試していただきたい。有料版は1年140ドルほどで
剽窃チェックまでできる。無料で使ってみていると割り引きでアップグレードしないかとメールが来るのでその時に考えたらいいだろう。もう大きな紙の辞書は必要ない。もちろん現状ではさらに適当な業者にネイティブチェックを依頼するのは必須であるが、そのうち無料のオンライン環境だけでOKとならないかと期待している。私はEditageの1番易いコースでチェックしてもらっているがあまり修正なく帰って来る印象である。
このような環境ではもう日本語で論文書くのは意味がない。どんどん英語化して海外のジャーナルに投稿してみよう。誰にもチャンスはある。