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新型コロナウィルスについての私見その⑥

2020年5月5日
昨日安倍首相が会見されて正式に緊急事態の延長が発表されました。こんなに頑張って外出を自粛したのに何故?と思われる方もいらっしゃると思います。そこで現状を私なりにまとめてみました(統計の図は東洋経済のホームページより)。

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まず感染者数です。確かに新規感染者は4月上旬をピークにして減少してきています。しかし最後4月下旬から5月にかけてもうひとつ下がりきっていない。これが緊急事態を解除できなかった原因と考えられます。この原因を県別にみてみます。

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まず東京です。東京は確かにピーク時の新規感染者数200名/日の頃からは半減したのですが再上昇する日もあり減少傾向が安定していません。都心は外出自粛が徹底したのに対して郊外では逆に人手が多くなった週末もあります。また、いくつかの病院で院内感染を起こしたのが原因なのかもしれません。このため依然として東京は要注意地域です。
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次は大阪。大阪は緊急事態宣言後の外出自粛が他地域よりも徹底していました。この効果が現れたと考えられます。


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次に北海道です。北海道は全国に先駆けて非常事態を宣言し感染者数の抑制に成功しました。しかし、4月になって新規患者は増加傾向です。このように一時的に感染を抑制しても気を許すと再度増加してしまうのがこの感染症の恐いところです。北海道は沖縄と並んで春休みなどを利用した他地域からの人の流入が多かったのではないかと考えられます。今後を考えると現在感染者の少ない地域でも他県との交通を再開するときには注意が必要であることが分かります。

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次に明るい話題です。昨日の会見でもありましたが病院からの退院者数は順調に増加しています。現在200名/日程度ですから新規感染者数が同じレベルまで低下すれば感染が抑制されていきます。4月になって急激に感染者が増加した頃の患者さんが順調に回復されてきていると思われます。

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次に年齢層別の患者の重症度です。
当初からいわれているように重症化するのは高齢者がほとんどです。注意が必要なのは60歳以上。このような統計を今後は生活を元に戻すのに活用していくべきだと思います。特に30歳台より若い層ではほとんどが軽症(軽症といっても重症のインフルエンザに相当する症状のこともある)ですのでこれらの若年者を中心に社会活動を再開し、高齢者は特に感染に注意して生活するという方向になると思います。学校も注意しながら再開でOKということです。むしろ先生の方が感染に注意する必要があるかもしれません。

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最後はPCR検査です。昨日も専門家会議の方から説明がありましたが、今回PCR検査が増えないのは残念ながら日本の準備不足だった感が否めません。これをいくらマスコミや国会で論議しても検体の処理数には限界があるということがデータで分かります。首相のいっていた1日2万件は到底無理で現状は1日4000件(このデータは1人の患者が2回目の検査の時はカウントしていないハズでもう少し多い)。今後時間をかけて検査態勢を充実していくしかないでしょう。
また、PCR検査検査はウイルスの中のRNAを測定する方法ですが、最近はインフルエンザの検査と同じようにウイルスそのものに反応する抗原(antigen)検査や患者の血液の中にできる抗体(IgA, IgG)を測定する方法などが利用できるようになりました。感染の初期はRNAや抗原が上昇しますが、これらは回復期(recovery)には低下して代わりに抗体が上昇してきます。今後は病気によって複数の検査を使い分けることで感染の早期診断や、回復の確認が可能になると思います。また感染性があるのも抗原が咽頭部にある時期が主であり回復期には他人に感染させる危険は少なくなります。
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効果はまだ?ですが治療薬としてアビガンやレムデシビルが使用可能になりそうです。今よりも簡単に医療機関を受診できるようになり、短時間に検査で確定。アビガンをもらって自宅療養。重症化すれば指定病院で入院加療という流れが出来ればこれまでのインフルエンザと同様の対応が可能になります。
ウイルスとの戦いは、全力で感染を抑制していたフェーズから徐々に生活を元に戻していきウイルスと共存する時期に入りました。すでに東京や大阪・神戸では数%の方は持っている可能性がありますので、結局は症状の軽い重いはあれほとんどの人が感染しないといけないのかもしれません(ワクチンが間に合わなければ)。
これからの生活はもう完全に元には戻りません。仕事は可能な限り在宅で。出社する場合もフレキシブルに。モノ作りは中国に依存していましたができるだけ国産へ回帰。学校教育も在宅を取り入れる。などなど今後の生活、社会を考えながら残りの休みをStay Homeでお過ごし下さい。


by yamorimo | 2020-05-05 11:23
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