Presymptomatic SARS-CoV-2 Infections and Transmission in s Skilled Nursing Facility NEJM
2020年 04月 26日
Presymptomatic SARS-CoV-2 Infections and Transmission in s Skilled Nursing Facility
NEJM
Skilled Nursing Facilityというのは日本でいうと介護施設的な場所だと思います。
施設内での院内感染についての検討です。日本でもすべての手術患者に対するPCR検査の保険適応が要望されていますが、その根拠になる検討かと思いました。
3/1にひとりのスタッフがSARS-CoV-2検査陽性と診断された。症状は2/26からあった。
3/5にこのスタッフが勤務していたユニット内の入所者にも感染者(検査されたのは3/3)がみつかり、CDCの介入が入った。3/6より感染防護対策が始まった。3/8の検査でこのユニットの13名のうち6名が陽性と判定された。このうち4名は症状あり、2名は症状がなかった。
この施設は4つのユニットに分かれており3/3の時点では89名の入所者がいた。
3/13(最初の感染から10日後)にすべての入所者に対してRt-PCR検査が行われた。2回目の検査はその7日後に行われた。
3/13の検査結果
検査されたのは76名、陽性が23名、52名が陰性、すでに陽性だった1名が陰性
陽性者のうち、12名は症状なし、9名は典型的な症状、2名は非定型的な症状
陰性者は7日後に再検査され、24名は陽性、25名は陰性だった。
陽性の24名のうち、15名は無症状、7名は典型的な症状、2名は非定型的な症状
最終的に最初にスタッフに感染が認められてからわずか23日間で入所者の64%に感染が見られ、また早期よりCDCから感染防護指導が行われたが感染者の26%が死亡した。
またスタッフの19%も完成した。
無症状の感染者から他者への感染の伝播がこの感染爆発の原因として考えられる。
施設内感染を防ぐには入所者やスタッフの症状チェックでは不十分で、検査に基づいた戦略が必要である。