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周術期管理における区域麻酔の役割①

日本区域麻酔学会での自分の講演を一部紹介する。タイトルは周術期管理における区域麻酔の役割。

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まずは自分の病院の現状から。
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当院での昨年の末梢神経ブロックを使用した症例数は約750。麻酔管理症例のほぼ1/2に相当する。1例に複数のブロックを含めれば1000ブロック程度を施行した。
現在は神経ブロックに関しては人手不足なので「神経ブロックをやりまくりたい」という先生がいらっしゃればいつでも歓迎する。

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ということで全麻症例のうち約半分は全身麻酔+末梢神経ブロックで行っている。硬膜外は胸部、腹部手術に限定。Spinalは非常に少なくなり、泌尿器科手術程度である。

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整形外科はさらに顕著であり、8割の症例が全身麻酔+末梢神経ブロックで行っている。短期入院などで早期に退院が必要な症例に下肢のブロックは行いにくく、全身麻酔+局所浸潤麻酔で行っている。一方で、spinalで行う症例は非常に少なくなった。ハイリスクの症例に対しては神経ブロック単独で行っているがその頻度は少ない。

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整形外科で多い大腿骨骨折の患者、従来は患者が痛がる中なんとか側臥位を取り、spinalを施行していた。高齢者が多く、麻酔に難渋することも多々あった。全身麻酔+ブロックで行えば、病棟のベッドで手術室に入室。そのまま麻酔導入することで患者の苦痛を軽減。しかも術後も長時間の鎮痛を得ることができる。

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ということで、従来は硬膜外以外は、全身麻酔と区域麻酔はorの関係だった。現在は局所浸潤麻酔を含めて両者をうまく併用することでよりよい手術期管理を行うことができる。麻酔科医が考えるべきは、その選択である。

ここまでイントロです。ということで神経ブロックのエキスパートを目指すのではあればぜひ当院での研修をお勧めします。ご希望があれば右の管理人あてメールでどうぞ。
by yamorimo | 2015-05-11 20:19 | PNB
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