McGRATH
2012年 10月 28日

ビデオ喉頭鏡系はほとんど使用したが、McGRATHの特徴は軽いという点にある。その意味では誰にでも使いやすいデバイスということができる。実際の挿管も非常にスムースであった。

形状的にはマッキントッシュ喉頭鏡とエアウェイスコープの中間くらいか?チューブ誘導溝がない点はエアウェイスコープに劣る。
従来の同様のデバイスであるグライドスコープは視野はマッキントッシュ喉頭鏡に比べて改善するが実際にチューブを声門に誘導するのが困難で時間がかかるという欠点があった。この点はやや改良されている(カーブがゆるやか)が、その傾向はあるように思える。また扁桃肥大のあるような患者では、挿管チューブが口腔内をブラインドで通過するため注意が必要であろう。
予想としてはここ数年のうちに多くの施設でマッキントッシュ喉頭鏡をMcGRATHに変更するくらいのインパクトのある新製品である。臨床麻酔学会へ行かれる先生方はぜひ実物を確認していただきたい。
それにしてもいい物を作りながら、のんびりしているうちに質は落ちるが安価な海外製品に市場を取られてしまうというのは、よくある話ではあるが残念だ。