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隠し味のケタミン

レミフェンタニルとシバリングというのは個人的にはほとんど気にしたことがない。ただ長時間の開腹手術では時々これかなと思うことがある。また硬膜外がばっちり効いているはずなのに何故か覚醒と同時に痛みが強く、寒い、痛いという訴えがあることも経験した。不思議なことに術後2、3時間では良好な鎮痛が得られており、術後の一時的な痛覚過敏状態なのかと思っていた。

実際に今回のアンケートではレミフェンタニル麻酔後のシバリングに困っていると答えた人は42%と高率であった。これも驚いた結果ですね。

2年前くらいから行っているのは少量のケタミンを隠し味的に使用することである。開腹手術やVATSなど侵襲の大きい症例を適応にしている。量としては手術執刀前に0.5mg/kgとしている。高齢者ではさらに半量程度に減量する。5時間を超える症例では半量を追加する。本当に隠し味的な使用であるが、術後のシバリングや鎮痛の不足(硬膜外、末梢神経ブロック)がなく安定して良好な覚醒が得られるようになった。

欠点は脳波がおかしくなってしまうことか?このため投与前にこの症例で必要な麻酔薬濃度をきちんと設定しておく必要がある。

ということでまだシバリングにお困りの御施設ではお試し頂きたい。
by yamorimo | 2012-01-20 23:54 | 電脳麻酔学入門
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