初期研修医のためのニコニコセボフルラン麻酔④
2011年 12月 27日
手術が終わりそうになったら投与するのは、フェンタニル1A、ロピオン1Aでブリディオンを準備する。もちろん症例によっては必要ない場合もある。ロピオンに関しては手術開始時に坐薬を使っていれば不要である。
タイミングは、整形外科手術では創部を洗浄して縫合に入ったタイミング、腹腔鏡下胆嚢摘出術では気腹が終了したタイミングである。
フェンタニルの投与後はレミフェンタニルを0.1μg/kg/minまで減量する。セボフルランも徐々に吸入濃度を下げて手術終了時には気化器のダイヤルで1.0%まで下げておく。
手術が終了したらセボフルランを0.6%まで下げる。X線撮影が終了しOKが出たらセボフルランとレミフェンタニルの投与を中止する。手術終了前にフェンタニルを投与していない場合はレミフェンタニル0.05μg/kg/minで継続する。
セボフルラン中止後も人工呼吸を継続し呼気セボフルラン濃度が0.3%になったらブリディオンを2mg/kg投与する。その後2分待ってから静かに患者の名前を呼び、肩を軽くたたく。
患者が呼名に開眼したら、呼吸を手動に切り替える。患者に呼吸を促し、充分な換気量が得られていることを確認する。その後呼吸を促さなくても呼吸数が10回/分以上確保できたら抜管する。
覚醒時のポイントは患者の意識が回復するまで人工呼吸を継続することである。反応がなければさらに呼気セボフルラン濃度が低下するまで待つ。