麻酔維持に移る。
気管挿管後は、酸素2L/分、空気2L/分にセットして、セボフルランを気化器で1.5%で固定する。この状態で、挿管直後は呼気セボフルラン濃度は1.1%くらいから麻酔時間が長くなると1.4%程度になる。
これにレミフェンタニルを併用する。投与速度は指導医と打ち合わせる。
末梢神経ブロックの併用例や静脈瘤ストリッピングなど低侵襲の手術では0.1μg/kg/min
体表面の通常の手術では0.2-0.3μg/kg/min
開腹手術では0.3-0.5μg/kg/minが必要である。
まず低用量で維持できる手術から慣れていくといいだろう。投与速度は血圧をみながら増減するが、0.1μg/kg/minは維持する。上限は0.5μg/kg/minとしこれでコントロール出来ないときは指導医と相談する。
これにフェンタニルを併用する。
フェンタニルの投与パターンは4種類である。
1)投与しない。
2)終了前に1A
3)手術開始前と終了前に1Aづつ。
4)手術開始前に1Aその後30分ごとに1/2A
投与計画はこれも指導医と打ち合わせておく。投与の詳細は次回。また急激な血圧上昇時にはレミフェンタニルの投与速度を上げるとともにフェンタニル1/2Aを追加する。
筋弛緩薬は症例や患者により30分、45分、あるいは60分ごとに10mgを追加する。
あと指導医と確認するのは維持すべき血圧である。通常の患者は収縮期圧80mmHgを維持し、これを下回ればエフェドリン4mgを投与する。徐脈は経過観察でよいが、50bpmを下回った場合気になればアトロピン0.5mgを投与する。