レボブピバカインと末梢神経ブロック①
2011年 04月 17日
とりあえず新しめのところから。
Fournier R, et al.
Levobupivacaine 0.5% provides longer analgesia after sciatic nerve block using the Labat approach than the same dose of ropivacaine in foot and ankle surgery. Anesth Analg 2010;110:1486
方法
足関節骨折、あるいは外反母趾手術をうける患者80名を対象。
0.5%のレボブピバカイン、あるいは0.5%のロピバカイン20mlを使用して、坐骨神経ブロックを施行。臀下部で神経刺激で行っている。手術はブロックのみで施行。
結果
sensory, motor blockの発現時間は同じ。sensoryで15分、motorで30分くらい。
不完全なブロック率にも差はなし。7.5%
術後最初の鎮痛薬投与までの時間は、
レボで1605分、ロピで1035分とレボブピバカインで約1.5倍長いという結果。
その分、motor blockの時間も長い。1187分と925分。
鎮痛薬を必要としなかった患者は、レボで25%、ロピで7.5%とレボブピバカインで有意に少なく、術後のモルヒネ投与量も同様であった。
私見
同濃度で同容量の麻酔薬を使用した場合、明らかにレボブピバカインの方が作用持続時間が長いのは明らか。
ただ、1187分もmotor blockが続いてもいいのだろうかとも思う。適切な濃度についてはもう少し考えた方がよさそうである。