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全身麻酔中の脳波変化⑧

Artifacts within the brain:atypical or pathologic EEGs

Low Amplitude EEG
5-10%の人は誤ったpEEGIの値をとるかもしれない低振幅の脳波を示す。ある症例報告では完全に覚醒したボランティアでBISが40を示した。薬物による低振幅脳波はレミフェンタニルと吸入麻酔薬のwash out期にみられた。低振幅の脳波はバーストサプレッションと判断され、qEEGIが低値となる。

痙攣波
異常な状態や、ECT、薬物などにより痙攣波がみられる。高濃度のセボフルランでは痙攣波によりqEEGIを上昇させることがある。ECTの後では、非常に低いqEEGIでも覚醒する。

δ波
いろいろな状況でδ波がみられる。多くは原因不明であるが、qEEGIは低下する。多くは臨床的意義は少ないが、麻酔薬濃度が低い場合脳の異常を示している可能性がある。

逆説的δ波
Paradoxical cortical arousal (Fig 11)と呼ばれる状態では、qEEGIが異常な値をとる。
侵害刺激は1/3の患者で大きなδ波を引き起こし、qEEGIは逆に低下する。

脳の病態
精神病患者ではいろいろな脳波異常がみられる。アルツハイマーや脳血管性痴呆の患者では覚醒時の脳波で徐波が増加し、速波が減少している。qEEGIは予想よりも低値となる。
統合失調症では、前頭葉の徐波が増加しα波が減少する。薬物療法は統合失調症の脳波変化に影響を与える。アルコール依存はβ波を増加させ、コカインやマリファナはα波を増加させる。
脳血管障害は脳波パターンを変化させる。脳波の徐波化は脳血流や代謝の低下と相関する。脳波は軽度の脳虚血に敏感に変化する。重症の脳障害患者や脳性麻痺の小児は予想よりも低いqEEGIを示す。低血糖は徐波を増加させる。脳死では通常BIS値は0となる。
by yamorimo | 2011-04-12 22:33 | 電脳麻酔学入門
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