TIVA再入門ヨーロッパ外伝①
2010年 06月 17日
Better Anaesthesia with Intravenous Drugs?
この会の顔ともいうべきKenny先生の講演。
吸入麻酔薬の問題点として、
VIMAでの導入は10-20%の患者が次回の麻酔での使用を拒否している。
小児では覚醒時の興奮がpropofolの方が少ない。
PONVの問題。
そして手術室の環境。
講演では聴かなかった様に思うが、吸入麻酔薬をルーチンで吸入すると(手術室の職員が)、1日11-20本分の喫煙と同等の遺伝子への障害が起こる(抄録より)。
仕事後の麻酔科医のalertnessの障害も報告されている。
プロポフォールのTCI投与には25-35%の誤差があるが、吸入麻酔薬の呼気濃度と血中濃度との解離はそれ以上ある可能性がある。MACの個体差、時間による変化も無視できない。
などなど。TIVAを推奨する立場からTIVAの有意な点が示された。もちろん吸入麻酔派に立つといろいろ反論もあるのだが、低濃度の吸入麻酔薬を日常的に吸入することの問題点は今後ももっと取り上げられてよいだろう。もちろん日本ではすでに亜酸化窒素はほとんど使用されていないが、セボフルランはそれなりに吸っているはずである。これがタバコ10本分の害があるかどうかは定かではないが、特に若い女性の麻酔科医はTIVAを積極的に選択すべきだと思っている。
モデルとしてはSchnideモデルの問題点が指摘されていた。ここはディプリフューザー(マーシュモデル)しか使えない日本では当面問題にはならない。
最後にTCIを使って麻酔導入時に麻酔薬の必要量をキャリブレーションすることが強調されて終了した。
この会の顔ともいうべきKenny先生の講演。
吸入麻酔薬の問題点として、
VIMAでの導入は10-20%の患者が次回の麻酔での使用を拒否している。
小児では覚醒時の興奮がpropofolの方が少ない。
PONVの問題。
そして手術室の環境。
講演では聴かなかった様に思うが、吸入麻酔薬をルーチンで吸入すると(手術室の職員が)、1日11-20本分の喫煙と同等の遺伝子への障害が起こる(抄録より)。
仕事後の麻酔科医のalertnessの障害も報告されている。
プロポフォールのTCI投与には25-35%の誤差があるが、吸入麻酔薬の呼気濃度と血中濃度との解離はそれ以上ある可能性がある。MACの個体差、時間による変化も無視できない。
などなど。TIVAを推奨する立場からTIVAの有意な点が示された。もちろん吸入麻酔派に立つといろいろ反論もあるのだが、低濃度の吸入麻酔薬を日常的に吸入することの問題点は今後ももっと取り上げられてよいだろう。もちろん日本ではすでに亜酸化窒素はほとんど使用されていないが、セボフルランはそれなりに吸っているはずである。これがタバコ10本分の害があるかどうかは定かではないが、特に若い女性の麻酔科医はTIVAを積極的に選択すべきだと思っている。
モデルとしてはSchnideモデルの問題点が指摘されていた。ここはディプリフューザー(マーシュモデル)しか使えない日本では当面問題にはならない。
最後にTCIを使って麻酔導入時に麻酔薬の必要量をキャリブレーションすることが強調されて終了した。
by yamorimo
| 2010-06-17 22:12