TIVA再入門その③TIVAはオーダーメード
2010年 02月 21日
基本的にこの企画はTIVAのmethodをもう一度整理してみようということなのでセボvsTIVAについてはスルーするつもりだったのですが、基本的な部分を最初に整理してみます。
前回提示したようにTIVAでは設定するプロポフォール濃度の個人差が大きいのが特徴です。一方セボフルランは1-1.5%程度に設定しておけばほぼ大丈夫という違いがあります。
いいかえるとセボフルランの麻酔は「洋服の○○」で売られているスーツと考えるとよいと思います。誰でもそこそこ品質のものを買うことができます。少し採寸して裾上げをする必要はありませんが、店員さんもそこそこの知識で大丈夫。
一方TIVAはオーダーメードのスーツということができます。経験のある職人さんがきちんと採寸する必要があります。ある程度できたら試着して部分的に修正しながら仕上げていきます。仕上がりは職人さんの腕次第ということになります。いいかげんな仕事では「洋服の○○」のスーツを超えることはできませんし、ひどい仕上がりになるかもしれません。
ここではTIVAのいい職人さんを目指すのが目的となります。またいい職人さんは「洋服の○○」でスーツを売ってもいい仕事ができるかもしれません。ですから企画の最後はセボフルランの麻酔法にも触れるつもりです。
ということでまず必要なのは採寸の方法ということになります。ここの部分は患者の就眠時のプロポフォール効果部位濃度で評価します。その後の修正はBISモニタを使います。この辺りのノウハウを提示していきます。