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夏のトンボ

堅い話題が続いたので、写真です。先週末はじっくりトンボの撮影に挑戦。暑さのせいか止まっているトンボが多くそれなりに撮れました。

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今日辺りは少し涼しいですが、少し秋の気配も感じられますでしょうか。
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by yamorimo | 2014-07-28 23:14 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

セボフルラン:後発品との差はあるか?④

セボフルランの後発品の話。その4。

現在ファイザーから発売されているセボフルランは添付文書によると輸入されている。どこで作っているのかは添付文書では明かではない。輸入元を探してみるとアメリカのPiramal Healthcareであろうということが分かった。これは同社のホームページに日本へ輸出されていることが明記されている(FAQの中)。

同社のセボフルランは人用のSojoumと動物用のPetremの2種類がある。このうち動物用のPetremの方が最近、薬液の酸性が強かったということからrecallとなっている。FDAの関連ページはこちら

これは動物用とはいえ、懸念されるセボフルランからフッ化水素(HS)への分解が起こった可能性を示している。ということでセボフルランの後発品への切り替え。よくよく考えて判断したほうがよいと思う。
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by yamorimo | 2014-07-25 23:46 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

セボフルラン:後発品との差はあるか?③

セボフルランの後発品の話題。今回は臨床での検討。先発品と後発品で臨床的に差があるかを検討したブラジルでの報告。

A Double-blind comparative study between generic sevoflurane and Sevorane.
RevBras Anesthesiol 2010;60:466


ブラジルには4種類のセボフルラン製剤がある。
1.アボットのSevorane(PEN容器+水300ppm)
2. BioChimico社のGeneric Sevoflurane(ガラス容器、水は65ppm)
3. Sevocris(ガラス瓶で、ルイス酸阻害薬としてproplene glycol入り)(これは面白そう)
4.Baxter(日本でセボネスとして発売されていたモノ)

2.が日本国内で発売されている後発品と同じかどうかは不明。

この研究では、1と2をブラインドで麻酔に使用して臨床的に差があるのかどうかを検討している。

グループは2群で先発のセボフルラン使用群とジェネリック使用群。症例は計64例。雑多な手術が対象になっているが半数近くが胆嚢摘出。

麻酔は前投薬にミダゾラム7.5mg(これを拮抗するため全例フルマゼニルを覚醒時に投与)。
フェンタニル、プロポフォールで導入し、セボフルランで維持。フェンタニルは5µg/kgを初回、あとはSEFが15Hzを超えたら0.1µg/kgを追加投与。面白い投与法だが、追加量が少なくないだろうか?BISが40-45になるようにセボフルラン濃度を調節。

手術終了15分前に一回換気量を50%に減らして自発呼吸の出現を促すというプロトコール。これも面白い。

術中の血圧、心拍数、SEFとBISを記録。

麻酔終了から覚醒までの時間を記録。

術中のパラメーターに群間差なし。

麻酔終了から開眼までの時間、セボフルラン群13.9分、ジェネリック群10.3分とジェネリックが早い。
命令により握手するまでの時間、セボフルラン群15.4分、ジェネリック群11.9分。

考察では、ジェネリックは覚醒が早いと書かれているが機序については考察されていない。どう解釈するのかは難しいが、まったく成分が同じとすると水含有量の差が覚醒に影響すると考えるしかない。それもどうかと考えると成分が微妙に違う、あるいは体内での薬物動態が異なるということになる。いずれにしても両者は同等ではない可能性がある。

薬剤部の理解が得られれば、同様の検討を行ってみてはどうでしょう?
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by yamorimo | 2014-07-23 00:03 | Trackback | Comments(0)

MAA9

第9回麻酔と意識国際シンポジウムに参加した。

これは3年に一回、術中覚醒など麻酔と意識に関する問題を討議する国際会議である。3日間のうち1日のみではあったが有意義な体験をさせていただいた。

まずは主催された倉田先生の基調講演。世界から著名な先生方を呼んでこのような会を成功されたことがすばらしい。
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私は日本での術中覚醒の状況について話をさせていただいた。最低限の役割は果たせただろうか?質問も多くて対応に苦労した。ある人の英語は聞き取れても、ある人の英語は分からないのですね。
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こちらはポスター発表。全員でポスター会場に移動してひとつの演題をみるのでこちらも大変そう。

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会場でみかけたBISの2センサータイプ。
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もう少し日本からの参加者がいるとよいとは思った。シンポジウムは水曜日まで。
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by yamorimo | 2014-07-21 18:14 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

セボフルラン:後発品との差はあるか?②

第一回で、セボフルランはルイス酸との反応で分解しHFを産生するリスクがあること。このため、ガラス瓶を避け、ルイス酸阻害薬として少量の水が添加されていること。これらの対策は後発品では行われていないことを解説した。

それでは、実際の臨床ではどうなのか?2000年台にペンロン社製の気化器を使用している施設で使用中に、後発品のセボフルランを使用すると気化器のガラス窓の腐食が起こった事例が報告された(Anaesthesia 2007;62:412)。

そこでセボフルランと気化器の組み合わせによる変化が検討された。

Sevoflurane formulation water content influences degradation by lewis acids in vaporizers. Anesth Analg 2009;108:1796


セボフルラン製剤として、
Ultane(アボット社(丸石製薬と同じ))(水352 ppm)
Baxterのセボフルラン(水 57 ppm)
Eraldin(水 19 ppm)
の3種類。

気化器として
Drager Vapor2000
GE Tec7
Penlon Sigma Delta
の3種類。

セボフルランを気化器内へ入れ、40℃の状態で保存。1,2,3週間後の変化を検討。
Penlon Sigma Deltaと水含有の少ないセボフルラン(Eraldin)、Baxterの組み合わせでは、経過とともにpHの低下、フッ化物濃度の上昇をみとめHFが産生したとことが考えられた。Ultaneでは変化はなかった。
GE Tec7、Dragerではいずれのセボフルランでも変化はなかった。

朽ちた気化器が動物の骨と一緒に砂漠?にうまっている表紙に見覚えのある方もいるだろう。

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現在日本で販売されている後発品の水含有量については不明であるが、水を添加することはアボット社の特許であることからいずれにしても少ないと考えられる。本研究は40℃という高温の環境下ではあるが、後発品のセボフルランの危険性を示す貴重な研究といえる。
Penlonの気化器を使用している施設では後発品への変更は要注意ということがいえるだろう。アコマなどこのほかの気化器については分からないのでこちらも要注意である。

ということで、後発品を使うのであればDragerかGEの気化器は必須である。
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by yamorimo | 2014-07-18 14:53 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

周術期超音波ガイド下神経ブロック改訂第2版

島根の佐倉先生編集の「周術期超音波ガイド下神経ブロック」が改訂第2版になっています。これまで緑→黃色ときてこんどはピンクです。最新のブロックも盛り込まれこの領域の教科書としては定番といってよいでしょう。写真多いのでしかたないですが、税込み15120円になってしまいました。その点が残念。広くお勧めです。

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by yamorimo | 2014-07-16 21:52 | 書評 | Trackback | Comments(0)

セボフルラン:後発品との差はあるか?①

この春頃より各施設ではセボフルランを後発品に変える動きが急速にすすんでいる。後発品比率を高める必要上病院の立場からすると当然ともいえるのだが、先発品と後発品のセボフルランにはいろいろな差がある。このあたりを各施設で理解して変更されているのか?疑問もあるので改めてまとめてみたい。

セボフルランの分解は二酸化炭素吸収剤との反応が有名だが、臨床で問題になったのはガラス瓶内で分解してHFが産生されたという事例である。調査の結果、ルイス酸の存在下ではセボフルランのC-F、C-Oの結合が外れHFが産生されることが明らかとなった。ルイス酸としては運搬容器のバルブの錆が考えられた。貯蔵されている瓶内でHFが産生させると、容器自体を攻撃し他のルイス酸(酸化アルミニウム)が析出しさらにHFやガラス瓶の成分であるSiO2との反応でSiF4が産生される。HFとSiO4はともに有毒である。臨床で報告されたHFは低濃度であったがこの問題は避けなければならないとしていくつかの対策が考えられた。

そのひとつがルイス酸阻害薬の添加である。この目的としてH2Oがもっとも適当と考えられたため、現在丸石製薬あるいはアボットから供給されているセボフルランには約330ppmの水が添加されている。この水の添加はアボット社の特許になっている。

もうひとつの対策は容器の変更である。ある年齢以降の先生はセボフルランの容器が以前のガラス瓶からPEN容器に変わったことを覚えているだろう。これにより瓶内の酸化アルミニウムとの反応を防ぐことができる。以前Baxterから販売されていたセボネスはアルミ容器であったが、内部がコーティングされており安全に保存できるように配慮されていた。セボネス自体は水を積極的に添加されていない(特許のため)がガラス瓶を避けることで対策されていたという経緯があったのである。

現在の後発品のセボフルランはルイス酸の阻害薬が添加されていない上にガラス瓶に保存されている。製造工程、輸送時の何らかの金属の混入や、保存時のガラス瓶の損傷などで保存時にHFが産生されるリスクはあると考えてよいだろう。
実際に文献2)には、
Sevoflurane generic products that do not contain Lewis acid inhibitors or generic products that are contained in glass bottles have a high chance of Lewis acid degradation and the exposure of patients to the toxic HF. と記載されている。

参考
Sevoflurane:Are there difference in productus?Anesth Analg 2007;104:1447
Generic versus brand pharmaceuticals:doctor, know your drugs? Nederlands Tijdschrift voor Anesthesiologie 2006;19:69
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by yamorimo | 2014-07-10 17:10 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

麻酔科学サマーセミナー③

サマーセミナー最終日は講義が3つ。

東海大学金田先生。デスフルランでもMEPモニタがとれるという発表。

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これはこれでよいのだが、TIVAと比べて振幅がどの程度とかの検討が必要だろう。という部分が質疑応答のポイントだった。

次は上山先生のデスフルランの脳波の検討。こちらはよいプレゼンだった。ポイントはタイトル通り。
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最後は、尾崎先生のボルベンの講演。近年発表されているICUでのデーターは手術中には適応できず、安全にボルベンを使用できるという内容だった。
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帰りはまた那覇空港。
F15の緊急発進をみることができた。
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by yamorimo | 2014-07-04 23:01 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

麻酔科学サマーセミナー②

サマーセミナーの続き。

2日目朝は、アセリオと日本光電の新しい自動血圧計の話。

アセリオについてはまた機会を改めて。

自動血圧計は、カフ圧を下げながら測っている。日本光電の新型はこれをカフを上げながら測るという優れもの。測定時間が圧倒的に早いのが特徴である。会場ではこれで観血的動脈圧が必要な症例が少なくなるという声がきかれた。早期に試用してみたい。

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終了後は定番のちゅら海へ。人多すぎで早々に退散した。

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その後、那覇空港まで戻り飛行機の撮影。暑さのため30分ほどでこちらも退散。

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夜は恒例のバトルオンセミナー。サブスペシャリティーを競うという企画。登場したのは、心臓麻酔、ICU、ペインクリニック、小児麻酔。どれもいい勝負だった。

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by yamorimo | 2014-07-01 22:17 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)