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救急エコー塾

「あてて見るだけ 劇的 救急エコー塾」が発刊されている。編集はpretty Suzukiこと旭川医大の鈴木先生。これは麻酔科医必携の一冊である。
携帯型超音波装置が普及し、世の中手術室一部屋に一台の時代になりつつある。でもその超音波装置を何につかっているだろうか?神経ブロックと中心静脈穿刺だけではもったいない。この本にはそうした使い方のヒントが満載である。

先日も初期研修医が胃管を留置した後で、頸部に超音波プローブを当てて食道内の胃管を確認してみた。今はそのような時代である。達人のワザも超音波の目を使って誰にも確実な技術へ。本書のコンセプトは非常に納得できる。レジデントマニュアルの連載の単行本化ではあるが改めての購入をお勧めしたい。

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なお本書の一部は内容を変えて5月頃発売の私編集の本でも登場する。そのときにはまた紹介させていただきたい。
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by yamorimo | 2014-02-28 23:04 | 書評 | Trackback | Comments(0)

デスフルラン vs セボフルラン①

デスフルランの詳細へ移る前にもう一度、デスフルランとセボフルランの比較をしておこう。私が臨床でデスフルランがよいかなと思うのは長時間の麻酔のみである。よくいわれている肥満患者についてはデスフルランが有利というのは間違っている。その辺りを復習してみよう。

この図はセボフルランは5%で5分間、その後新鮮ガス流量4L/分で2%を吸入させたときのシミュレーション。ALV:肺胞、VRG:血管豊富群、MUS:筋肉、FAT:脂肪組織である。デスフルランはセボフルランに合わせて20%で5分間(実際に使うことはないが)、その後4L/分のガス流量で7%を吸入させた時のシミュレーション。

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麻酔導入後は、麻酔薬の体内への取り込みは筋肉(MUS)が主となる。ここで筋肉/ガス分配係数は、デスフルランが0.78、セボフランが1.7であり、セボフランはデスフルランと比べて筋肉組織に約2倍取りこむことができる。このためセボルランでは筋肉組織での濃度上昇がより緩徐である。筋肉組織が50%の平衡に達する時間はデスフルランが27分、セボフルランが40分である。セボフルランは覚醒時に筋肉組織に蓄積した麻酔薬の影響を受ける。このため麻酔時間が長くなると蓄積量が多くなり、覚醒が遅れる。デスフルランでは筋肉組織への蓄積量が少なくより覚醒が早く、麻酔時間の影響を受けない。

脂肪はどうか?詳細はこちらを参照してもらいたい。

デスフルランとセボフルランでは脂肪への取り込みは大きいが平衡に達するのはどちらも24時間程度かかる。非常にゆっくり脂肪組織に取り込まれ、覚醒時もゆっくり体に戻ってくる。このため脂肪が麻酔からの覚醒に影響することはまず考えにくいのである。もし肥満患者で覚醒が遅いとすると、それは筋肉量が増えている人の場合であろう。同様に、体の筋肉量が減少し、脂肪組織が増えている高齢者では吸入麻酔薬からの覚醒は早いことが多い。

もうひとつこの図から分かることはデスフルランでは吸入と呼気濃度の差がすくないという点である。これは組織と血液が早く平衡に達することと体内での代謝が少ないという点にある。この特性は低流量麻酔での有利である。
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by yamorimo | 2014-02-23 22:14 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

デスフルランの低流量麻酔②

デスフルラン低流量麻酔の適応はどうだろう。

まず低流量麻酔のメリットから考えても短時間の症例は適応にならない。少なくとも手術時間が2時間以上くらいの症例が適応になるだろう。デスフルランのメリットから考えても同様に長時間の手術症例が適応になる。

このような症例で術中はエコでどのような患者でも確実に速やかな覚醒が得られるというのがデスフルラン低流量麻酔のメリットである。

麻酔器でいうとできるだけ低流量対応のものがよい。このあたりはデスフルランの気化器が使える麻酔器であればまず問題にならないだろう。

わずかなリークでも問題になるので始業前の麻酔器の点検も入念に行っておきたい。
あと、人工鼻やソーダライムの選択も考慮が必要な場合が出てくる。
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by yamorimo | 2014-02-20 23:29 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

デスフルランの低流量麻酔

今年の旬の麻酔は何だろうといえば、デスフルランの低流量麻酔だろうと思っている。

何しろ、麻酔科医にとっては面白い。しかも途中で薬液を補充する手間が省ける。患者にとっても体温保持や気道の加湿などで優れている上に経済的である。大気に放出されるデスフルランの量も減るので地球環境にも優しい。大学病院など薬剤費を気にする施設であれば普通のセボフルラン麻酔よりは圧倒的に薬剤費を節約することもできる。困るのはバクスターさんだがトータルでセボフルランからの移行が促進できればその使用量は多くなるので問題ないだろう。

どの程度の節約できるのか?

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この表は各種吸入麻酔薬を流量別に1MAC1時間あたりの使用量を比較したモノである。
デスフルランを流量1L/分で使用すると1MACで26mL、これは4L/分のセボフルランよりも少ない。実際には0.7-0.8MAC程度で使用するだろうから1時間に20mLくらいになると思われる。これだと10時間程度の麻酔であれば無補給でいける。薬価はデスフルランが安いので同じ使用量ならデスフルランがエコといえる。

もちろん注意点もある。そのあたりを次回へ。
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by yamorimo | 2014-02-19 22:19 | 麻酔 | Trackback | Comments(2)

3度目のトラブル

この冬はトラブル続きですが3度目のトラブルに。

2/15-16は日本医学シミュレーション学会のため獨協医大へ行く予定。雪の予報を気にしつついつもの山口宇部空港へ。19:00発の予定が到着遅れで19:10の出発になるとのこと。羽田から宇都宮まで移動するので遅延はしたくないがしかたない。じっと待つことに。

ところが隣のJALが羽田空港降雪のため関空か中部国際空港へ降りるかも?とアナウンス。こちらはどうなるのだろうとおもいつつ出発予定時間。ところがこちらも雪のため出発は未定、次のアナウンスは20分後という。あわててパソコンで天候チェック。事前の確認では雪から雨に変わる予報だったが大雪の様子。これはダメだと思い、出発をあきらめることに。初めての経験だったが手荷物検査場を逆に出してもらい出発カウンターへ。受付の方が荷物も取ってきてくれた。飛行機を翌日の1便に変更して自宅へ。帰って確認すると予定の飛行機は欠航になっていた。決断が遅れると行列にならんで大変なところだった。

荷物を2泊用から1泊用に詰め直し、翌朝早めに起床。ところがホームページで確認すると自分の予定便はもちろん午後まで欠航で、最早でも夕方の便になってしまう。これでは自分の発表に間に合わないので飛行機をキャンセル。学会へは欠席で連絡して一件落着。

これでこの冬は、遅延による予定変更、他の空港への着陸と続きとうとう欠航での学会出席キャンセルとなってしまった。学会自体は大雪の中大変だった様子。皆様ご苦労様でした。
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by yamorimo | 2014-02-19 22:03 | その他 | Trackback | Comments(0)

またまたトラブル

2/1は研究会で東京へ。学んだことは多々ありますがまたの機会に。

さて帰路は翌日の始発の羽田発。チェックインすると霧のため天候調査中とのこと。まさか欠航はないだろうと思いそのまま搭乗ゲートへ。

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結局、霧のため条件付きで飛ぶとのこと。到着時には日も出てくるし霧くらい晴れるだろうと軽い気持ちで機内へ乗り込んだ。

順調な飛行ではあったが到着地は霧のためしばらく旋回して天候を回復を待つとのアナウンス。上空は雲に覆われて下の様子はわからない。

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ガラガラの機内ではCAさんがジュースを頻回にサービスしてくれる。待つこと1時間、結局天候が回復せずに隣の福岡空港へ。
条件付きの飛行ではあったが新幹線の乗車引換券をもらい、JRで帰ることに。都会の方は信じられないだろうが、田舎ではJRに乗る機会は本当に少ない。こうしてほぼ10年ぶりくらいでJR宇部線を利用して空港へ帰ることができた。
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到着時も霧で視界が悪い。帰宅後にみた別大マラソン(対岸)も霧の中だった。思いがけない霧に翻弄された週末だったがよい経験になった。

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by yamorimo | 2014-02-06 01:07 | その他 | Trackback | Comments(0)