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麻酔維持におけるプロポフォール目標血中濃度設定の考え方とポイント

アストラゼネカのサイトで、「麻酔維持におけるプロポフォール目標血中濃度設定の考え方とポイント」について解説させて頂きました(MediChannel要登録)。麻酔導入から覚醒前までTIVA実践のポイントを13分程度にまとめましたのでご覧下さい。

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by yamorimo | 2011-05-31 18:08 | 電脳麻酔学入門 | Trackback | Comments(0)

中国、韓国の脅威

震災の影響もあり、とかく日本の地位低下が起こりつつある。
10年前にアメリカへ留学した頃は、彼の地で日本車は信仰にも近い信頼を得ていた。実際、ずっとフォードの車に乗った後で帰国直前にレンタカーで借りたカローラはまるで高級車だった。ところが日本車の牙城であった小型車の分野でも韓国車がその地位を脅かし、追い越しつつある

今月のJournal of Anesthesiaに中国からの挑戦的ともいえる論文が掲載されている。
Scientific publications in anesthesiology journals from East Asia: a 10-year survey of the literature
J Anesth 2011;25:257

個人的には東アジアでひとくくりにされるのは好きではないが比較してみたいのだろう。この論文はここ10年の主要な麻酔科領域の雑誌に掲載された論文数を、日本、中国、韓国で比較したという研究である。中国には、香港はもちろん台湾も含まれる。結果をみると、中国、韓国が着実に論文数を増やしているのに対して、2000年にはダントツの論文数を誇った日本は、着実に論文数が減少し2009年は2000年のほぼ半分、このままでは中国、韓国に追い越されそうである。
結語にも、there was a notable decrease in publications from Japanとある。オリンピックの金メダルではないが、まあ負けずに頑張ろうという意味で一読をお勧めしたい。
それにしても、JAに投稿しているのにJAの論文が集計に入っていない(IFが低いからですが、、)のは、やはり挑戦的ですね。
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by yamorimo | 2011-05-30 22:52 | その他 | Trackback | Comments(0)

JSA Airway Management Algorism(JSA-AMA)

今回の日本麻酔科学会で、JSA Airway Management Algorism(JSA-AMA)が発表されました。まだ、WG案の段階ですが手持ちをアップしておきます。
ASAのDAMガイドラインと大きな違いはありません。CICVになったときには、まず声門上器具を使い、ダメならキットによる輪状甲状膜穿刺(キットがなければ輪状甲状膜切開)を行います。DAMの花形だった経気管ジェットベンチレーション(TTJV)が否定されている(既にジェットベンチレーターを購入しており、使用に慣れていれば使っていいとは思いますが、)のが特徴です。
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by yamorimo | 2011-05-30 22:28 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

SmartPilot Xplore④

SmartPilot XploreのグラフでTOLとTOSSという単語が表示されます。これの意味についてDragerから説明が届きましたので紹介します。

TOL (tolerance of laryngoscopy)
According to scientific models, the TOL value represents
the drug level or drug combination level in
the effect site compartment, where a percentage of
patients tolerates a laryngoscopy stimulus.


TOSS (tolerance of shake and shout)
According to scientific models, the TOSS value represents
the drug level or drug combination level in
the effect site compartment, where a percentage of
patients tolerates a shake and shout stimulus.

挿管時には、グラフの上の黒い領域まで上げておく必要があるということでしょうね。
手術中は濃いグレーくらいが目標になるのかもしれません。いずれにしても50%とか90%ということは、その残りはこの範囲にないということなので注意が必要です。
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by yamorimo | 2011-05-28 00:49 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

麻酔科医のためのiPad活用法(Droptext)

LiSA連載中の麻酔科医のためのiPad活用法もそろそろ3回目が世に出ることになります。ただ世の中の流れは速く、実際には執筆して校正する段階で時代遅れという感じで日々シンポする分野での文章は難しいなと感じています。

さて第2回でEvernoteをEditorとして使うという話を書いています。コンセプトはiPadからでもwindowsからでも(もちrんMacでも)アクセスできて共通のファイルを編集できる環境ということです。文章には書いていませんが、実際には初代のiPadだとEvernoteのエディターとして動作は遅く、ガンガン入力するとついて来れないことがあります。そこでEvernoteと連動するEditorを使うことを考えていたのですが、もっとよいツールがありました。それが、Droptextです。

DroptextはDropbox内のテキストファイルにアクセスして自由に編集、保存することができるエディターです。新規のファイルを編集することもできます。現在進行中のファイルをテキスト形式にしておけば、PC、iPadのどちらからでも編集し、Dropbox内に保存しておくことができます。残念なのはワードの.docファイルなどには当然対応していないことです。あと日本語のエンコードが自動認識では文字化けしました。手動でいろいろやっているうちに正しく表示されましたので問題はないようです。

今後ということでは、例えば一太郎の簡易iPad版を開発してもらい、しかもクラウド対応というのに期待しています。現実的にはGoogleでしょうか?マイクロソフトがiPadに対応するとは思えませんが、もし対応したら便利ですね。現在のOffice2010は密かにクラウド対応になっていますが、残念ながらiPadのSafariでは編集できません。
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by yamorimo | 2011-05-28 00:24 | iPad | Trackback | Comments(2)

AZテレビシンポジウム

旧知のNakamoto先生が登場ということでAZテレビシンポジウムをみにいった。

タイトルは、
ロピバカインによる超音波ガイド下末梢神経ブロック
である。
最初の紹介で、1日1ブロックがモットーとあった。ここが肝心な点で、本当に1日1ブロックくらいはやらないと、技量を向上することはできない。ブロックの普及がうまくいかない施設はこのペースが達成できなことも一因だと思っている。

まず、PCRAの概念の説明。(Patient Controlled Ragional Analgesia)。
持続ブロックにすることで、持続時間の延長、リハビリへの対応、局所麻酔薬濃度の低濃度化(これはmotor functionの維持)、患者満足度の向上が期待できる。

股関節手術では、
持続腰神経叢ブロック+坐骨神経ブロック傍仙骨アプローチ
膝関節手術では、
持続大腿神経ブロック+坐骨神経ブロック膝窩アプローチ
が適応になる。
持続大腿神経ブロックは、0.15%アナペイン20mlを単回投与後、4ml/hで持続投与。PCA投与量は4ml。坐骨神経ブロックは0.25%20ml
現在は、アナペインを0.13%にしている(0.2%アナペイン200mlと生食100mlを使用するため)。
神経ブロックは、硬膜外と比べ、TKA後のCPMで評価すると優れている。

その他細かなピットフォールやコツが満載の講演だった。
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by yamorimo | 2011-05-26 22:19 | PNB | Trackback | Comments(2)

術中覚醒シンポの個人的なまとめ①

今回、初日の術中覚醒に関するシンポジウムに参加させて頂いた。初日の朝ということで参加されていない方も多いだろうということで個人的なまとめをしてみたい。

今回の演者は、
私:疫学
Yamakage先生:原因
Kiyama先生:モニタ
Tsubokawa先生:総括

という感じで進んでいった。当然ながら、疫学とはいってもそこには原因がありモニタがある。逆もまたしかりということで最初の3人の内容はそれなりにかぶりながら、最後に総括となった。何度もこの手のシンポジウムに参加されている先生には物足りない部分もあったかもしれないが、若手の先生方には問題点などが浮き彫りになったのではないだろうか。

私の部分の要約だが、

術中覚醒(記憶)とは、手術中の意識(知覚など)の明らかな(顕在性の)記憶である。
術中覚醒の頻度はおおよそ0.1-0.2%程度である。
術中覚醒の診断はしばしば困難であり、少なくとも術後3回のインタビューが必要である。術後30日くらいして術中の記憶が出てくることもある。
記憶の内容としては、音が最も多く、その他恐怖、手術の詳細、不動など、痛みは40%程度で比較的少ない。
術中覚醒の多い手術としては、心臓、帝王切開、外傷などがある。小児は診断が困難であるが成人の数倍の頻度であることが分かってきた。
その他、患者の要因(薬物、術中覚醒の既往)や低心機能、低肺機能などでリスクが高い。

我々の行ったアンケート調査では、日本での術中覚醒のリスクファクターとして、TIVA、女性、頭頸部手術などが明らかとなった。

また、冒頭に5年前の手術で術中覚醒を経験し、現在も手術を受けることに恐怖感を持っている方の事例を紹介し、改めて術中覚醒に注意が必要であることを訴えた。
なお、抄録には新たな術中覚醒に関するアンケート調査を行うことについて記載していたが、今回の震災により中止したことを説明した。
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by yamorimo | 2011-05-26 00:09 | 麻酔 | Trackback | Comments(4)

スープレン製品情報概要

スープレン(デスフルラン)の製品情報概要を入手したのでさらに概略を紹介する。

効能・効果に関する注意
本剤は気道刺激性が強いため全身麻酔の維持にのみ使用し導入には使用しないこと。

ここは注意点で、セボフルランとの大きな違いだと思われる。治験ではプロポフォール、フェンタニルで導入され、挿管後から吸入開始されている。マスク換気時にどうなのかが気になるところ。

用法・用量
通常、成人にはデスフルランとして3.0%の濃度で開始し適切な麻酔深度が得られるように患者の全身状態を観察しながら濃度を調節する。通常、成人では亜酸化窒素の併用の有無にかかわらずデスフルランとして7.6%以下の濃度で外科的手術に適切な麻酔深度が得られる。

この濃度は意外だった。本書ではMACは6.33-6.35%なので、いきなり0.5MACでの使用を推奨しているのはこれで大丈夫かと思わずにはいられない。フェンタニル6μg/kgの併用でのMACは2.25-2.97%と記載されているので、レミフェンタニルの併用が前提なのかもしれない。ちなみに、治験では亜酸化窒素との併用の方が単独使用よりも多く、多くのデーターは亜酸化窒素併用で示されている。また、比較のセボフルラン濃度は1.0%であり元のMACがどうかにもよるが、デスフルランの方がやや低めの濃度という気もする。

安全性
副作用でみると、血中ビリルビン増加が12.4%、γーGTP増加が5.9%と結構高頻度である。

その他の注意
乾燥した二酸化炭素吸収剤との反応で一酸化炭素を産生する可能性がある。
これはデスフルラン>イソフルランでセボフルランでは問題ないのと、最近の二酸化炭素吸収剤では改善されているので、導入前に二酸化炭素吸収剤メーカーに確認するとよいだろう(例えばアムソーブだと大丈夫)。

いずれにしても、0.5MACでの使用が標準的とすると以前のシミュレーションをやり直さないといけないことになる。少し慣れたら覚醒の早さは実感できるハズ。
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by yamorimo | 2011-05-23 21:21 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

SmartPilot Xplore③

SmartPilot Xploreを早速今日の症例で使ってみた。

まず、気付いたのは体重の入力が10kg毎になっている点。年齢や身長も同様である。患者によってはかなり誤差が出てきそうな部分である。
プロポフォールはTCIが使えないので、20mg/kg/hで、レミフェンタニルを0.4μg/kg/minで麻酔を導入してみた。入力している間に呼吸が止まっていて少し焦る。当たり前だが1人では使いにくい。
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これが患者就眠時、このままではどんどん麻酔が深くなることが分かる。プロポフォールを4mg/kg/hへ、レミフェンタニルを0.1μg/kg/minに減速して気管挿管。

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こちらは挿管後、現時点と10分後、15分後の位置が分かるのがよい。
この症例はこの後、スリープから起動できずに何故かその前の症例に変わってしまい、ここで終了。細かなバグもあるのだろう。麻酔維持期はほとんど変わらないだろうが、覚醒時には多少役に立つのかもしれない。

ということで、あくまで教育ツールですので、これで麻酔しようと思わなければ使ってみる価値はあると思われる。
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by yamorimo | 2011-05-23 18:38 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

SmartPilot Xplore②

SmartPilot Xploreですが、詳細はDragerのWebサイトをご覧下さい。
そこの製品版のデモ的なアプリが今回のSmartPilot Xploreです。今回の麻酔科学会でもデモされていました。

偶然、縦位置にしたら画面が変わりました。アイソボログラムはこちらがよく分かります。
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by yamorimo | 2011-05-23 00:22 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)