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セボフルラン vs デスフルラン⑦

今日は、日帰り手術での比較。早期覚醒という特性から日帰り手術での活躍が期待される。

Comparison of maintenance and emergence characteristics after desflurane or sevoflurane in outpatient anaesthesia. Indian J Anaesthesia 2011;55:36

対象と方法
100名の日帰り、婦人科腹腔鏡手術患者をを対象。
デスフルランあるいはセボフルランの2群に分けた。どちらも60%の亜酸化窒素を併用。麻酔導入時にフェンタニルを2μg/kg使用、術中は適宜追加投与。BISは40-60に維持。
覚醒の状況を比較。

結果
手術時間としては40分程度。
術中の循環動態に群間差はなし。

命令に反応:デス 3.5分、セボ 5分
開眼:デス 4.2分、セボ 6.8分

modified aldrete socre 9点:デス 10.8分、セボ 16.2分

Post Anaesthetic Discharge Scoring System(PADSS) 9点(退院基準):デス 188分、セボ 193 分

(私見)
まだ循環を基準に吸入麻酔薬をコントロールしている麻酔に驚き!レミフェンタニルは高価で使えないのだろうか?

結果は予想通り。デスフルランではわずかに覚醒が早いが、3時間地点くらいでは差はない。もちろん手術室の退室時間がわずかに早くなるだろうから、短時間の手術を何例も行うような施設ではこの差は大きくなってくるのかもしれない。
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by yamorimo | 2011-04-27 22:21 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

セボフルラン vs デスフルラン⑥

いよいよデスフルランの登場が近くなってきたので、連載を再開します。
これまでに主にシミュレーションの結果から、セボフルランとデスフルランでは特に長時間手術での覚醒度には差が出てくるだろうということを示してきました。
実際の論文を紹介します。

Recovery of elderly patients from two or more hours of desflurane or sevoflurane anesthesia. Br J Anaesth 2003;91:502

対象と方法
50名の予定手術患者を対象。患者は65歳以上で手術時間が2時間以上。
無作為にセボフルランかデスフルランに群分け。
フェンタニルとプロポフォールで導入し、デスフルラン(2-6%)、セボフルラン(0.6-1.75%)と亜酸化窒素66%で維持。麻酔薬濃度は血圧を指標に調節。
術後の覚醒の状況について検討。

結果
抜管までの時間:5分 vs 9分
開眼までの時間:5分 vs 11分
命令に握手:7分 vs 12分

PACU退室:56分 vs 71分

VAS,ディジットシンボルテスト(認知機能の評価法)、悪心・嘔吐に群間差なし

亜酸化窒素を使ってのアンバランス麻酔での結果なので現状とは異なるが、レミフェンタニルを併用しても同じくらいの麻酔薬濃度と思われるので紹介してみた。手術時間としては200分くらいまでなので、差はあるものの大きな差ではないのだろう。認知機能の回復にも差はなかったので早期の回復のわずかな差が臨床的にどの程度意義があるのかは微妙なところ。
実際に使用できるようになったら、長時間の高齢者手術での比較というのはひとつのターゲットになるだろう。

PS
今日聞いた話では、DragerとGEの麻酔器ではデスフルランに対応できるものの、アコマは気化器が当面発売されないとのことでした。麻酔科学会ではお使いの麻酔器のデスフルランへの対応について確認が必要と思われます。
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by yamorimo | 2011-04-27 00:11 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

ぬるぬる系ボールペン

何度かミツビシのジェットストリームというボールペンを紹介してきた。
最近はこの種の低粘度油性インクを使ったボールペンが各社から発売されてきたので集めてみた。
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左端は、ゼブラのスラリ。油性と水性の性質を併せ持ったエマルジョンインクを使用しているという。クリップや軸の色合いは結構使いやすい。欠点は同じ0.7mmではやや太めになること。単色タイプの0.5mmが丁度いい。ただ単色タイプは普通のボールペンにしかみえない地味なデザインが損をしている。、

そのとなりはパイロットのアクロボール。クリップや軸のラバーの感じはよいが、ぬるぬる感でジェットストリームには劣る感じ。

さらに右側は、ぺんてるのビクーニャ。単色タイプは派手なカラーリングだが、ちょっとラバーの感じが好きではない。書き味もジェットストリームにやや劣る印象。

最後がジェットストリーム。やはり完成度の高さで1番か?ただクリップ部が弱いのが欠点。できれば1000円くらいの高級タイプで使いたい。
あと、この種のボールペンは消耗が早いので気に入ったものは容量の多い単色タイプで使った方がよい。

書いた感じがこれ。
a0048974_23383113.jpg



やはりスラリがやや太めにみえる。いずれにしても種類が増えたのでいろいろ使ってみたい。
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by yamorimo | 2011-04-26 23:39 | その他 | Trackback | Comments(0)

CaptureStream続

たびたび登場の英語講座のダウンローダーだが、現状ではCaptureStreamを使い、毎週ホームページからコードを入手して入力するしかなさそうだ。
NHKもいろいろ考えている??
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by yamorimo | 2011-04-25 21:59 | 英語 | Trackback | Comments(0)

産科麻酔領域での超音波ガイド下神経ブロック

日本麻酔科学会での、ワークショップの『産科麻酔領域での超音波ガイド下神経ブロック』については4月25日12:00(正午)から販売(3000円)ということです。
当初は、The 2nd SOAPの中での企画でしたが、中止にはならなかった模様です。

内容は、脊椎麻酔・硬膜外麻酔、TAPブロック、仙骨硬膜外となっています。

PS
すでに満席でした。
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by yamorimo | 2011-04-23 21:10 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

神経ブロックの動画

PCの中身を整理していて思い立って神経ブロックの動画(2009年末の広島での講演分)をアップしました。うちの病院で初期研修医にざっと勉強するのに使っているものです。やや内容は古くなりましたがご参考までに。

総論部分


各論部分


私は講演の際にできるだけ録画、あるいは録音しています。この時はスライドはともかく語りの間が長くて聞きにくいですね。
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by yamorimo | 2011-04-23 19:11 | PNB | Trackback | Comments(0)

セボフルランからデスフルランへのスイッチ

噂ではデスフルランの承認が取れたようです。詳細は日本麻酔科学会で分かるのかもしれません。

さて、retractionになった論文の中から面白そうな論文をみつけました。ダウンロードするとThis Article Has Been Retractedと表示されます。

Desflurane Anesthesia After Sevoflurane Inhaled Induction Reduces Severity of Emergence Agitation in Children Undergoing Minor Ear-Nose-Throat Surgery Compared with Sevoflurane Inducion and Maintenance. Anesth Analg 2006;102:400

デスフルランは気道刺激性があり吸入での導入には向かないとされています。セボフルランは吸入で導入可能なので小児麻酔には適していますが、ご存じのように覚醒時に興奮するという欠点もあります。この論文はセボで導入後、デスフルランで維持すると、覚醒時間が早く、さらに興奮も少なかったとしています。小児麻酔領域でのデスフルランの使用法として、こんな使い方もアリということでしょう。

日本でも今後、セボフルランとデスフルランの使い分けがトピックになる(というかデスフルランをあえて使う症例があるのかどうか?)と思いますが、ひとつの使い道だと思われます。
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by yamorimo | 2011-04-23 17:35 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

RETRACTION

今月のAnesthesia and AnalgesiaのTable of Contentsはちょっと異様な感じでよく読むと掲載が取り消しになった論文が列挙されている。

Editor`s Noteによると、Dr. Boldtの論文がIRBの承認を受けていないことが判明(Anesth Analg 2009;109:1752)し、取り消しとなった。その後の調査でこのグループの23の論文のうちIRBの承認を受けていたのは1しかなかった。そこですべて論文掲載が取り消しになった由である。ちょっと衝撃的な事件ではある。
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by yamorimo | 2011-04-23 01:29 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

Ultrasonography of the Adult Thoracic and Lumbar Spine for Central Neuraxial Blockade

Ultrasonography of the Adult Thoracic and Lumbar Spine for Central Neuraxial Blockade

現在Ahead of Printですが、Ultrasonography of the Adult Thoracic and Lumbar Spine for Central Neuraxial Blockadeという総説がAnesthesiologyに掲載されます。PDFで27ページにわたり詳細に解説されていますので必読です。
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by yamorimo | 2011-04-21 22:22 | PNB | Trackback | Comments(0)

映画awakeの上映

以前臨床麻酔学会で上映された映画のawakeが、日本麻酔科学会の最終日から日本で公開されます。残念なことに、現在の上映予定は東京、名古屋、大阪と都市圏のみです。
詳細は、http://awake-movie.jp/からご確認下さい。

ちなみに、日本麻酔科学会の初日午前中に、いつものメンツで術中覚醒に関するシンポジウムが開かれます。
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by yamorimo | 2011-04-20 18:28 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)