<   2010年 12月 ( 14 )   > この月の画像一覧

Journal of Anesthesiaの投稿

本日今年最後の原稿としてJournal of Anesthesiaの投稿にしました。驚いたのは投稿番号として816番をもらたことです。
これが正確に投稿数を反映しているのかどうかは分かりませんが、JAの投稿数は2008年が298、2009年が431ですから確実に多くなっていることが分かります。日本麻酔科学会のofficial journalも麻酔科の世界ではメジャーになりつつあるということではないでしょうか?実際に、ことしは他誌の査読でこれはJAならrejectだなと思った論文があっさりacceptされるということがありました。投稿が多くなっている分狭き門になりつつあるのも確かでしょう。
例えば論文を「麻酔」に投稿すると掲載までに1年以上かかってしまいます。JAだとアクセプト後にon-lineですぐに公開されるので再投稿1回でアクセプトなら半年くらいでOKです。あとは英語の壁ですが、最近は校正にもそれほど費用がかからないのでどんどん英語で書いたらよいと思います。
ということでJAに関してはみんなで育てるという気持ちが大切だと思っています。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-26 00:15 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

Logitec スポーツ用ビデオカメラ

先日紹介したLogitec スポーツ用ビデオカメラですが、アマゾンでの評価は??というところ。

初期不良かもしれませんが、少し情報が入ってから購入でもよいかもです(ほし先生失敗だったらすみません)。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-24 22:51 | 電脳グッズ | Trackback | Comments(0)

全身麻酔中の脳波変化③

本編に戻ります。

GENESIS AND ANALYSIS OF THE EEG

神経学的な評価の目的で脳波を測定する際は頭皮全体に複数の電極を使用するが、全身麻酔中は困難である。幸運なことに、麻酔薬は前頭葉の皮質脳波活動を高めるので、前頭部は麻酔薬の作用を評価するのに適しいている。BISやエントロピーは前頭部に3つから4つの電極を使用する。
大脳皮質の第5層に樹状突起を持つ錐体細胞が並んでいる。樹状突起でのシナプスの活動は局所的な電位変化を生じる。この電位のさざ波が脳波の主な起源である。ひとつの電極には50から500000の錐体細胞の活動が反映される。この他に頭皮の電極には、筋電図(前頭部、眼輪筋、心臓)や室内からの電気信号も記録される。これらは脳波のアーチファクトの原因となる。
脳波は時間とともに変化し、繰り返す一定のパターンを持たない。しかし、麻酔中や覚醒時の定常状態ではある程度の一定のパターンを示す。例えば覚醒時の脳波の振幅は小さい。周波数による解析はqEEG解析の主体である。脳波波形は一定の時間で切り分けられ数学的に(周波数、振幅、位相の異なる)サイン波に分解される。
従来の脳波波形の分類を示す。

脳波波形     用語    周波数(Hz)
デルタ       徐波    0.5-3.5
シータ       徐波/中間  3.5-7
アルファ/紡錘波 中間     7-13
ベータ       速波     13-30
ガンマ/ベータ2 速波     30-80

x軸に周波数をy軸に脳波のパワーを示した図をパワースペクトラムという。
覚醒時には高周波数のアルファ波とベータ波が優勢である。一方、睡眠時や麻酔時にはデルタ波やシータ波が優勢となる。

まとめると

覚醒時
高周波数の低振幅波
まばたきや眼球の運動が時折高振幅の筋電図としてみられる
リラックスしていたり目を閉じているときはアルファ波

軽度の意識低下
筋電図の消失
振幅の増大

浅い麻酔時
紡錘波(10秒程度で振幅が増減する)
デルタ波

深い麻酔時
低周波数の紡錘波
群発抑制
平坦脳波
[PR]
by yamorimo | 2010-12-23 22:11 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

術中覚醒アンケートの結果

一昨年行いました術中覚醒アンケートの結果が論文になりました(Online Firstで読めます)。
ご協力頂きました先生方、ありがとうございました。

結果については、本当?という感じもあります。確認のために再度アンケートを行うことも考えていますので、またご協力よろしくお願いします。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-21 00:40 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

全身麻酔中の脳波変化②

全身麻酔中の脳波変化②として麻酔科医が生脳波波形からどの程度正確に麻酔状態を判断できるかという論文を紹介する。

元論文は、
Can anaesthetists be taught to interpret the effect of general anaesthesia on the electroencephalogram?
Br J Anaesth 2007;99:532

40名の麻酔科医は、15分間のパワーポイントを使ったレクチャーを受けた。
レクチャーの直後に、麻酔科医は脳波波形を提示され、awake、transition/sedated, anaesthetixedの状態を判断できるかをテストされた。結果をBIS,エントロピーと比較した。

結果
正答率は、平均で74%であり、ほとんどの麻酔科医は正答率が80%以上だったが、20%の麻酔科医は正答率20%以下だった。

次に、
BIS、エントロピーとの比較では、BISとエントロピーの正解率が70%だったのに対して、麻酔科医の正答率は59%だった。transition/dedatedの部分を除くと正答率はそれぞれ、93%と70%に上がった。
BIS,エントロピーともに、awakeとanaesthetizedを間違えるmajorなエラーはなかったが、麻酔科医では10%がmajor errorだった。
エントロピーではsedated/transionをanaesthetizedと判断する間違いが多かった。

考察
麻酔科医の間違えた点として、
awakeでの瞬きや眼球の運動によるアーチファクトをδ波と判断したが多かった。
これらの点を考慮したレクチャーを行えばよいのではないか?
生脳波波形を見る目を養うことはBISやエントロピーの有用性を高めるのに役立つだろう。

私見
当たり前ですが、BISの正答率も高々70%でありやはり自分でも判断できる目が必要ということですね。
Appendixにレクチャーの要点が紹介されていますので参考にして下さい。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-19 21:16 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

Evernote for Win

EvernoteのWINDOWS版がver4.1にアップデートされています。
ついでに、ScanSnapのソフトがEvernoteの連携を重視してアップデートされているので、更新をおすすめします。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-15 22:52 | その他 | Trackback | Comments(0)

CVレガフォースEXの説明動画

臨床麻酔学会のときに紹介したテルモのCVレガフォースEXの説明動画がアップされています。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-14 00:32 | 中心静脈穿刺 | Trackback | Comments(7)

全身麻酔中の脳波変化

BISモニタを使用する際には数字よりも波形が大切だよといつも強調しているのだがなかなか浸透しないのが現状である。丁度よい総説があるのでこれを抄訳しながら全身麻酔中の脳波変化についてまとめてみたい。

ネタ元はこちら。波形などはこの総説を利用するのでまずはコピーを入手してからよんでいただきたい。
Bennett C, et al
Practical use of the raw electroencaphalogram waveform during general anesthesia: The art and science
Anesthesia and Analgesia 2009;109:539

この総説のねらいは全身麻酔中にみられる一般的な脳波変化を理解してもらう教育的ツールを提供することにある。1990年代の初期から多くのquantitative EEG monitor(qEEG)が開発されてきた。これらはいずれも数字(qEEG index)を表示する。この種のモニタとしてはBISとエントロピーモニタが一般的に使用されている。これらのモニタの使用により術中覚醒の頻度が低下したり、全身麻酔からの回復が早くなることが示されてきた。多くの状況で、麻酔をこれらのモニタが推奨する数字にあわせて調節することで適切な麻酔状態を得ることができる。しかしながら多くのモニタと同様に誤った数字を示すことがある。Aspect Medical Systemのサイトにはこのように記されている。
It is important to emphasize that reliance on BIS monitoring alone for intraoperative anesthetic management is not recommended. Clinical judgement is crucial when interpreting BIS data. The BIS value is an additional piece of information to be incorporated with other information available for patient assessment.
患者の生理学的状態や病態、さらに投与された薬剤や手術の状況はqEEGIに影響する。qEEGIが誤った数字を示す多くの状態は脳波波形から判断することができる。
我々は短時間のレクチャーで麻酔科医が脳波波形から全身麻酔の状態を判断できることを示してきた。15分のチュートリアルで麻酔科医は脳波波形からBISやエントロピーモニタと同様に、覚醒、鎮静そして麻酔状態を判断することができた。
この総説はqEEGモニタを非難するのものではない。しかし予期しないqEEGIに遭遇した際に、予想されるEEGパターンや共通のアーチファクトについて知っておくのは必要なことである。EEGモニタを使用する麻酔科医は脳波波形を正しく評価できる能力が必要である。

(解説)
今回はイントロの部分だが重要なコンセプトが書かれている。BISの成功は難解と思われている脳波の解釈を0-100の数字で表現したことにあるのだが逆に数字が一人歩きしている感がある。そしてこの総説のような全身麻酔中の脳波変化について詳しく書かれた文献が少なかったのも事実かもしれない。アスペクト社の言い訳は、発売元自身がBISの限界についてよく理解していることを示している。
次回は、回り道をして後半に出てきた著者らの研究について紹介してみたい。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-13 17:53 | Trackback | Comments(5)

今日の羽田空港

予定通り、本日も羽田空港。天気も快晴ということでまた第2ターミナル屋上へ。

a0048974_2330099.jpg


これまでは当たり前のように見てきた747のテイクオフも来年はどうなるのだろう。自然と力が入りながらシャッターを押した。

a0048974_23312794.jpg



今日は着陸がBとD滑走路で、B滑走路への着陸だとこんなビューも撮れる。私の飛行機もこのアプローチだったが残念ながら熟睡していた。

a0048974_23332880.jpg


同じくD滑走路への着陸。第2ターミナルから300mm望遠だとこの程度。

a0048974_23342680.jpg


こちらが今日のベスト。やはり快晴だと気持ちがよい。
というわけで、これからは観光スポットとしても羽田空港は注目されそうだ。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-11 23:35 | その他 | Trackback | Comments(0)

AnestAssist ver 1.8

AnestAssist ver1.8がアップされています。

変更点ですが、自分でPKモデルを入力しやすくなっています。小児とか動物での使用も考慮されているようです。
以前は小児についてはPatient Infoで年齢制限がかかったのですがなくなっています。
[PR]
by yamorimo | 2010-12-11 00:09 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)