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麻酔科医のためのiPad⑤

今週はTsubokawa先生が九州麻酔学会でご講演ということで守備範囲外ながら博多へ出かけてみた。麻酔科学会の支部会は、昨年は北海道でそして今年は博多と本来の支部会外での出席が続いている。

今回使用したのは、iPadとAudioNoteである。AudioNoteは会議などを録音しながらメモが取れるアプリで、メモは文章と手書きの両方に対応している。
講演が始まれば、録音ボタンを押してあとはひたすらiPadでメモを取る。メモは自動的に時間が記録される。

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さすがにiPadのキーボードではブラインドタッチが難しいのと、専門語の変換に難があるのでメモは簡単なものしかとれない。手書きはその余裕がなかった。
もちろんあとで再生しながらメモを修正することはできる。再生時はメモと音声がリンクされていて音声に相当する文字部分が青くなる。

帰宅後メモ内容をパソコンへ転送する。
転送法にはメールを使う方法と無線LANを使う方法がある。今回の約60分のデータではメールで送れないと表示されたので無線LANを使う。

ソフト側指定のアドレスをインターネットブラウザーで開くとダウンロードできる。何故かFireFoxではうまくいかなかったのでIEを使用した。

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テキストは日本語が文字化けするのでHTMLがよい。またaudioファイルは拡張子をcafにする必要がある。これでQuickTimePlayerで再生できる。
今回は前目の席だったが音質はなんとか聞き取れる程度、内蔵のマイクの性能によるのかもしれない。

学会の講演記録には充分対応できるが、音声のみiPhoneその他で記録して手書きでメモするのとどちらがよいのかは分からない。とりあえず無料版が使えるのでお試し頂きたい。海外へ行くときはよさそうだ。

なお、もう1種類SoundNoteというアプリもある。こちらも同様のアプリだがどちらかというと手書きのメモに適しているので好みで選択するとよいだろう。

Tubokawa先生の講演は多岐にわたっているのでまた後日。SH先生の講演は重なっていたのでさらに後日紹介できればと思います。
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by yamorimo | 2010-09-25 22:12 | iPad | Trackback | Comments(0)

ATOKpad

ATOKpadというのは微妙な名称で、iPadでは使えない。とはいえ発売記念キャンペーン中ということで急いでダウンロードした。
私は携帯でメールができない系の人で、同様にiPod/touchでもカレンダーに予定を書くくらいしか文字入力しない。やはりフルキーボードがないとダメなのですね。でもよく思い出してみると、ATOKを入れたPalmだと結構使えていたので少し使ってみるかという気にはなっている。
個人的にはiPadにも対応してもらいたいね。
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by yamorimo | 2010-09-24 00:33 | 電脳グッズ | Trackback | Comments(0)

末梢神経ブロックQandA

こちらでもお馴染みのshiba先生編集の「徹底ガイド末梢神経ブロックQandA」(麻酔科学レクチャー)(総合医学社)が発売されます。
シリーズの特徴で研修医にも理解できる内容ですが、みどころは多く最新の神経ブロックの情報が満載です。
あまり教科書に記載されていない新しいテクニックとしては、坐骨神経ブロック傍仙骨アプローチ、頚神経叢ブロックなどがあります。それぞれの手技については筆者のコツみたいなものが文間に感じされて個人的には役に立ちました。
特に、冒頭の佐藤先生や中本先生の文章は長年の経験からにじみ出る感覚が初心者の方には参考になるだろうと思います。
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by yamorimo | 2010-09-21 22:54 | PNB | Trackback | Comments(4)

Neuroendocrine stress response in gynecological laparoscopy

Neuroendocrine stress response in gynecological laparoscopy: TIVA with propofol versus sevoflurane anesthesia.
J Clin Anesth 2010;22:250

レミフェンタニルによる術中のストレス反応抑制効果についてはいくつか報告がある。これまではプロポフォール-レミフェンタニルによるTIVAとセボフルラン主体の麻酔を比較したものだった。
今回の報告はレミフェンタニルのdoseを0.25μg/kg/minに固定して、プロポフォールあるいはセボフルランの併用による効果を比較した点で新しい。

対象
ASAIの婦人科腹腔鏡手術患者46例を対象。
TIVA群ではプロポフォール+レミフェンタニル0.25-0.3μg/kg/minで維持(血圧と心拍数が術前の15%)
セボフルラン群ではセボフルラン1.8-2%と同様のレミフェンタニルで維持

結果
術中の循環に群間差なし。
エピネフリン、ノルエピネフリン、ACTH、コルチゾール、GHの上昇はTIVA群で抑制されたがセボフルラン群では抑制されなかった。またFT4やTSHの変化もTIVA群で少なかった。

私見
これまでの研究でみられていたストレス反応の抑制効果は主としてレミフェンタニルの効果と思っていたが、この研究結果からプロポフォールとの相乗効果であることが示されたのが興味深い。
もちろんセボフルランでもレミフェンタニルのdoseを増やせばどうなのという疑問は残るが、ストレスフリーを意識した麻酔を実践するにはTIVAが有利だということはいえるだろう。
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by yamorimo | 2010-09-21 22:31 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

麻酔科医のためのiPad④

iPadあるいはiPhoneを使いこなすコツとして、これらと母艦であるPCの3つで共通に使える環境というのが重要になる。
Google系のツールはそのひとつである。iPadでメールを受信する際に、gmailの設定を行えば標準のメールソフトでgmailが使えるのだが、もうひとつの方法としてはgoogleのアプリ(iPad用、あるいはiPhone用)を入れることで、メール以外にカレンダーなどその他のgoogleの機能を使うことができる。

そうした環境のひとつがevernoteである。evernoteは基本的にはメモであり、テキストでも写真でもノートに記入する感覚で記録に残すことができる。これらのメモはクラウド上(インターネット上)に記憶されるので、PCでもiPadでもiPhoneでもすぐに同期して共通のメモを使えるのが特徴である。会議にiPadを持参してevernoteにメモ、帰りに電車内でiPhoneでメモを確認して一部修正、最後に自宅でメモを元に正式な報告書を作成みたいなことができる。Sanuki先生がevernoteについて紹介されているが、注目すべきはスクリーンショット(私はこんなに活用できていないが)でこれをみると何となく使い道が理解できるのではなかろうか。

そうしたクラウド環境のおもちゃ箱みたいなのがevernoteである。

なお私はすべてを電子化しているわけではない。学会場などではむしろノートに手書きの方が融通が利くし、早く記録できることが多い。昨日の小児麻酔学会の記録もなぐりがきのメモを帰りの新幹線内でevernote(iPad)に打ち込んで使用した。
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by yamorimo | 2010-09-19 23:49 | 電脳グッズ | Trackback | Comments(0)

Intraoperative high-dose remifentanil increases post-operative shivering

remifentanilとシバリングについては「臨床麻酔」誌に駄文を掲載させていただいた。最近術中のremifentanilのdoseと術後のシバリングに関する論文がでたので追加で紹介したい。

Intraoperative high-dose remifentanil increases post-operative shivering.
Nakasuji M, et al. Br J Anaesth 2010;105:162

婦人科手術患者50名を対象にした(年齢は60歳未満)。
手術時間が4時間以上になったものは除外。

麻酔は、ミダゾラムの前投薬(2.5-5mg)
プロポフォール(BISで30~50が目標)
レミフェンタニルは、0.1μg/kg/min(low dose)あるいは0.25μg/kg/min(high dose)を使用
硬膜外から収縮期圧が術前の0から-20%になるようにロピバカインを投与(12.5-25mg/h)。術後は8mg/hで投与。
腹膜の縫合後フェンタニル100μgを硬膜外投与。ドロペリドール1.25mgを手術終了時に静注。
レミフェンタニルとプロポフォールの投与は手術終了時に中止。

術中は体温をモニタし、温風式加温器を使用(直腸温37℃で中止)。
術後のシバリングの程度を30分ごとに5段階で評価した。

2群間に患者の背景に差はなし。
抜管までの時間に差はなし(平均15分なので少し長いか?)。
術中のロピバカイン使用量はlow dose群で多かった(50 vs 40 mg)。
術中のプロポフォール使用量、循環動態、BIS値には差がない。

術後のシバリングは頻度はhigh dose群で有意に多かった(8% vs 32% in 手術室)(12% vs 28% in 病棟)。
患者の体温(直腸、皮膚温)は術中と抜管後で群間差なし。

私見
この研究はよくデザインされていて、術中のレミフェンタニルのdoseが術後のシバリングの関係をクリアーに示している。筆者らはシバリングはオピオイドの急性耐性によって生じた離脱症状だろうと考察している

もちろんいろいろ考えるべき点はある。硬膜外の投与については使用したロピバカインの濃度が記載されていないため詳細が分からないのだが、硬膜外によってある程度充分な鎮痛が得られた状態でレミフェンタニルを投与したとすると、0.25μg/kg/minという量は相対的にはhigh doseだった可能性もある。
(術後は0.2%で4ml/hくらいだろうが、術中は0.25%で5-10ml/hくらいの感じだろうか?うちの婦人科手術だと硬膜外がきちんと入っていればこのくらいのロピバカインを使えばレミフェンタニルは0.1μg/kg/minくらいしか使わないが、、)
したがって実際の臨床で0.25μg/kg/min使用するとシバリングが起こりやすいとは必ずしも懸念する必要はないだろう。

ということで結果は非常に重要で頭に入れておく必要があるが、どこまで自分の臨床に関係するかはなんともいえないというのが私の意見である。
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by yamorimo | 2010-09-19 23:19 | 麻酔 | Trackback | Comments(3)

発達期の脳とセボフルラン

発達期の脳とセボフルランについてNishikawa先生が講演されるということで日本小児麻酔学会に初参加してみた。
アボットと丸石製薬のランチョンという立場でどのようにまとめるのだろうと隣のO先生と話しながら拝聴した。私見を追加しながら私の理解した範囲を記載してみる。

麻酔薬の発達期の脳への毒性については、

neuroapotosisの増加
Paradoxical GABA excitation
臨界期への影響

の3つが考えられる。

apotosisについてはNMDA受容体拮抗薬に神経毒性があるということが1990年代から注目されてきた(ケタミン、亜酸化窒素など)。2003年にミダゾラムと亜酸化窒素、イソフルランでもapotosisが起こることが報告され麻酔薬と発達期の脳への影響が注目された。

Nishikawa先生の意見ではマウスを使った研究では挿管して人工呼吸が困難であるため麻酔時のhypoxiaの影響を除外できないことに注意が必要ということだった。

この分野でのサルを用いた研究では、生後6日目(ヒトでは6ヶ月に相当)をイソフルラン(0.7-1.5%)で5h麻酔したところ、麻酔後3hでneuroapotosisの増加(大脳皮質)が認められた。
ただしこの研究では認知・学習能への影響は検討されていない。

ケタミンをもちいた同様の研究では、ケタミンを9h以上投与するとapotosisが認められたが、こちらも学習能については検討されていない。

Nishikawa先生らはマウスを用いてセボフルラン1.5%吸入を12hを1日おきに3回行った(生後1日、3日、5日)。しかし、water maze試験では学習能に差はなかった。

次にParadoxical GABA excitationについて
発生初期には、GABA受容体は中枢神経に興奮性に作用し、このことが学習障害や行動異常を引き起こす可能性がある。今日の講演ではこのメカニズムはあまり関係ないのではということだった。

次に臨界期
臨界期で最もよく知られているのは刷り込み現象(imprinting)。鳥が初めて見た動く物を親と認識するというアレである。この刷り込み現象は生後24hまでである。このように中枢神経の可塑性は年齢により最大となる時期がある。
マウスでは生後7日目あたりが体性感覚野、30日あたりが視覚野の臨界期である。

この臨界期は興奮(glutamate)と抑制(GABA)のバランスで決定される。ベンゾジアゼピンでGABA系を増強すると臨界期が早くなる。
ヒトでの臨界期はよく分かっていない。Nishikawa先生のスライドでは体性感覚野が6ヶ月、視覚野が2-3歳、言語野が8歳くらいになっていた。これは大人になって留学しても英語が身につかないというアレですね
(従って、小児期に全身麻酔でGABA系を増強すると例えば言語の能力が向上しなくなるという可能性があるということだろう)。

一方で、新生児であっても充分な鎮静と鎮痛が必要であることが報告されている。

結論としてはこの領域ではまだ充分なエビデンスはない。とりあえずセボフルランは安全に使用できるのではないだろうか?

この後の質疑ではイソフルランはNMDA受容体拮抗作用がセボフルランよりも強いのではapotosisを起こしやすいのかもという話もあった。

次にTerui先生の話が続いたが比較的重複もあったので、今後この領域の注目すべき論文を少しずつ紹介してみたい。
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by yamorimo | 2010-09-18 21:37 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

Do intraoperative Analgesics Influence Breast Cancer Recurrence After Mastectomy?

Do intraoperative Analgesics Influence Breast Cancer Recurrence After Mastectomy?
Anesth Analg 2010;110:1630


周術期と癌の再発の総説を抄訳したが、それの元文献である。ケタミンやクロニジンは本当に使わない方がよいのか?この研究では結局ketorolacの使用はよいというのみの結果となっている。

方法
乳癌に対して、腋窩リンパ節郭清を伴う乳房切除を行った327例について後ろ向きに検討した。検討項目は手術中の使用薬と癌の再発の関係についてである。
麻酔法は、スフェンタニルとチオペンタールあるいはプロポフォールで導入し、プロポフォールの持続静注+セボフルランかデスフルランで維持した。手術中の鎮痛補助として、執刀前にクロニジン、ケタミン、ケトロラク(いずれの薬剤でも投与なしもあり)が投与されている。
術後の鎮痛はアセトアミノフェンとジクロフェナクの経口投与により行いオピオイドは使用しなかった。

結果
319例分を解析した。
フォローアップ期間は平均27ヶ月。再発は11%であり、5%は死亡した。
術中のケトロラクの使用は再発なしの長期生存との関連が認められた。ケトロラクを投与された患者での再発率は6%、投与されていない患者での再発率は17%で有意差があった。スフェンタニル、ケタミン、クロニジンの使用と癌の再発には関連は認められなかった。

私見
このstudyはあくまでも後ろ向きの検討で、検討されている薬剤の使用基準もはっきりしない。著者らも大規模な前向きの検討の必要性に言及している。
ケトロラクは日本では使用できない。しらべた限りではCOX-1選択性が強く、海外では非経口使用できる唯一のNSAIDsのようだ。
とりあえず明日からは乳癌患者の麻酔では執刀前にロピオンを使ってみますか、、
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by yamorimo | 2010-09-15 23:15 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

麻酔科医のためのiPad③

iPadを使ってみるとこれが未来のPCの形になるのではと気づかされる。

1999年にiMacが発売された。当時はデザインやカラーが話題になったiMacだがPCの進化という意味でも重要な進化があった。
当時最も普及していた記録デバイスであるフロッピーディスクを廃止
外部記録装置へのインターフェイスとして標準だったスカジーを廃止して、USBを搭載

このため、フロッピーディスクはその使命を終え、MOからCD-RさらにUSBメモリーの時代になった。

今回のiPadではCDやDVDなどの光学ドライブやUSBも捨て去りすべてをネット上につまりクラウドに頼っている。現在のところ、母艦になるPCが必要だがいすれは単体でも使える環境が整ってくるのだろう。
もちろん現在の形のPCも動画の編集などCPUパワーを必要とする用途では生き残るだろうが、多くの人にとってはiPad的なPCで充分な時代が来るだろう。すでにwindowsだMacだと騒ぐのは時代遅れということかもしれない。もちろんiPadとの親和性で選べば現時点ではMacの方が使いやすい。

ということで、iPadの使いこなしにはいくつか新しいクラウド用のツールが必要になってくる。
次回は、Dropboxについて紹介する。
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by yamorimo | 2010-09-13 23:05 | 電脳グッズ | Trackback | Comments(0)

縄文そのに

遺跡の続き。
縄文時代の遺跡かどうかは不明だが、日本のピラミッド?として有名な黒又山である。ちょうど大湯のストーンサークルからよくみえる位置にあるので関連も考えられているようだ。

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今回はストーンサークルへ行く途中、車で通過しただけだが、存在感は抜群だった。
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by yamorimo | 2010-09-09 22:41 | その他 | Trackback | Comments(4)