「ほっ」と。キャンペーン

<   2010年 06月 ( 17 )   > この月の画像一覧

Enhanced Needle Visualization

ペインクリニック学会が近いが、このペインクリニック学会でソノサイトの新しい技術Enhanced Needle Visualizationが発表される。

まだ自分で試してはいないがスイッチオンするだけで針の視認性が劇的に改善する新しい技術なので、学会参加の先生方は是非ご確認いただきたい。CCR針では見えすぎて困ると聞いている。


[PR]
by yamorimo | 2010-06-28 21:46 | PNB | Trackback | Comments(2)

TIVA再入門ヨーロッパ外伝②

先日のKenny先生の講演でのTIVAのメリットに実はTIVAの方が術後痛が少ないというのがあったのだが、エビデンスは一つの論文だけなので無視していた。
この論文については既に紹介している。

Anesthesia Analgesiaの最新号(July)には、プロポフォールとセボフルランによる麻酔を比較し、プロポフォールの方が術後痛がすくないという報告が掲載されている。
対象は日帰り手術をうける婦人科手術患者。麻酔はセボフルランで導入してセボフルランで維持またはプロポフォールで導入してプロポフォールで維持(TCIではない)。どちらもBIS値40を目標。
両群ともに麻酔導入前にアルフェンタニル0.5mgを、さらに麻酔導入後にアセトアミノフェン1gを静注、ジクロフェナック75mgの静注とデキサメサゾン4mgとオンダンセトロン4mgの投与を受けている。

術後のVASはプロポフォールで有意に低値だった(差はせいぜい1cmくらい)。

この研究では麻酔の詳細が記載されておらずどの程度の濃度のセボフルランで維持されていたのか(プロポフォールも)不明である。手術時間が37分程度だが、アルフェンタニルは導入前1回投与でよいのだろうかなどいろいろ疑問は残るのだが、またひとつプロポフォールの方が術後痛が少ないというエビデンスが得られたことになる。

エディトリアルではVASで1cmくらいの差は麻酔科医が日々の臨床で実感できないレベルだろうみたいなコメントが書かれている。
またこの論文にPROあるいはCONの立場から短い総説が掲載されている。
低濃度の吸入麻酔薬はhyperalgesiaを引き起こす可能性があるというのがひとつの機序として考えられているようだ。

この種のごく軽度の差を重視するかどうかについてはエディトリアルで書かれている。

例えば以前LMAで気道確保した方が挿管よりも術後痛が軽いという論文も紹介したことがある。こじつけると、LMA+TIVAというのがポイントになるだろうと考えている。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-25 23:28 | 電脳麻酔学入門 | Trackback | Comments(0)

エキスパートの気管挿管

麻酔科医は気道確保のプロフェッショナルでなければならないのは当然である。
最近は気管挿管の方法も多種になってきており、さらに混沌としてきている。麻酔科医たるものマッキントッシュ喉頭鏡しか使えないでは対応できないだろう。
松坂のK先生が編集された「エキスパートの気管挿管」は通常の挿管法からエアウェイスコープ、気管支ファイバー、分離肺換気まで多種の方法が解説され、さらに付属のDVDで手技を確認することができるこの分野での決定的な教科書といえるだろう。
執筆陣も、SH先生、pretty Suzuki先生など豪華な顔ぶれである。

麻酔専門医には必読の1冊としてお勧めしたい。

最近の教科書は、実践的な内容で、著者もまさにその分野を実践している人が選ばれているものが多い。この種の本は実際の臨床で明日から役に立つ内容が多い。従来、とかく肩書き重視で、文献をいろいろ引用してなんとなく書いた感のあるものが多かったのに比べるといい時代になったと思う。K先生には今後も実践的な本の執筆をお願いしたい。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-24 00:27 | 書評 | Trackback | Comments(2)

Wカップと標高の問題

今回のワールドカップの特徴は標高の差があるということだろう。例えば日本チームは3試合が高地、低地、高地となっている。このような試合による標高差と合宿地の標高、さらに事前の練習試合などから今回のワールドカップを分析したサイトがある(有料なのでリンクせず)。
例えば好調の南米勢はいつも標高3000m近いエクアドルでの試合を経験しているので有利としている。不調のヨーロッパ勢は高地での戦いに苦しんでいるということみたいである。日本の対戦相手のデンマークは3試合とも高地での試合だが、合宿地が低地なので高地-低地の移動を無駄に繰り返しており不調ではないかと分析している(ずっと高地にいればよかったのに)が果たして結果はどうだろう。

それにしても高地の息こらえとパルスオキシメーターの話題を紹介したことがあるが、試合中の選手の状態はどうなっており、高地トレーニングでそのような効果があるのだろうか。トレンド機能付きのパルスオキシメーターで試合中の選手のデーターを取ったら面白いように思う。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-24 00:13 | その他 | Trackback | Comments(0)

エコーガイド下CV穿刺

日本医学シミュレーション学会より、正式にエコーガイド下CV穿刺インストラクターとしてのキット(講義用スライドとマニュアル)を受け取りました。自分の周辺から少しずつエコーガイド下CV穿刺の講習会を予定していきたいと思っています。
この種の講習会にご興味のある御施設がありましたらご相談下さい。

エコーガイド下CV穿刺については手技にいろいろなバリエーションがあります。私はTokumine流で、交差法を使用しますが、yshiba先生のような達人であれば平行法のほうが確実といえます。
Tokumine先生のすばらしいところは、誰でも確実に行える方法を編み出し、そのトレーニング用の教材の開発、さらに今回講義用のスライドの作成を行われたということにあります。交差法は初心者には有利な方法ですが、欠点もあります。この欠点を克服するmethodを理解することが重要になります。
日本医学シミュレーション学会の公認インストラクターであれば同じmethodで指導を行いますので、全国的な普及という意味では画期的なことだと思います。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-23 23:50 | 中心静脈穿刺 | Trackback | Comments(2)

Journal of Anesthesiaのインパクトファクター

Journal of Anesthesiaのインパクトファクターが0.837に決定したようです。
麻酔分野では22位/25誌ですが初のIFとしてはまずまずではないでしょうか。

この頃は投稿数も増えており、査読している感じではrejectが多いという印象があります。今後の発展を望みたいというか、どんどん投稿して、どんどん引用しましょう。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-22 22:17 | その他 | Trackback | Comments(0)

Office 2010

マイクロソフトオフィスの2010が発売された。
昨年、Officeの極意123が出版されてからこの2010が出るのが怖かったのだが、リボンを使ったインターフェイスに大きな変更はなく2007のユーザーがあわててバージョンアップする必要はなさそうだ。実際初期研修医の先生とオフィスの話をするといまだに2003あたりを使っている人が圧倒的に多い。大きな違いはオフィスメニューがなくなって左端はファイルになったことぐらいだ。

注目はパワーポイントだが、私の愛用するスマートアートにはほとんど変更がなさそうだ。ほとんど使わなそうな部分のみ追加されている。
すぐに使いそうなのは画面切り替えでこれは魅力的な切り替え効果が追加されている。ここだけみれば2010を使ったなというのがすぐに分かる。
デザインは少し増えたがまだまだ魅力的なものは少ない。私は最近まず2003形式にしてAgree(ジャストシステム)で読み込んだ後でデザインを設定、その後パワーポイントに戻すという面倒なことをしたりしている。Agreeは魅力的なデザインがインストールされているが、動作がどうも不安定でこれでプレゼンするのは不安がある。

というわけで、今年の後半はパワーアップしたプレゼンを心がけたい。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-21 23:48 | その他 | Trackback | Comments(0)

スガマデックスとTIVA

私の病院でもスガマデックスの使用が始まった。
さすがに投与してすぐに患者はfull powerとなる。これは覚醒の方法と投与のタイミングが重要だと感じている。あとアトロピンを使わないので循環の変動が少ない。ここは覚醒の状況以上に利点だと思う。

自分の麻酔では症例の1/3はLMAを使用して筋弛緩薬は最小限なので、実際のところそれほど感動はない。
開腹術などではエスラックスの投与を控えなくなったのが違いだろうか?これはいろんな意味で薬屋さんhappyの薬剤であることは間違いない。

EuroSIVAの最後で症例呈示があったがその中で、患者に自己抜管させていたのが印象的だった。少しレミフェンタニルを残してTIVAで麻酔しておけばスガマデックスで筋弛緩を拮抗したときにも挿管チューブの違和感なく覚醒させられるハズである。その意味でも今後はTIVAでスムーズな覚醒というのがポイントだろうと思いながら帰路についた。

それにしても少なくとも筋弛緩薬の使用については初期研修医でも失敗がなくなったのはいいことなのだが、教育的ではないですね。特にアトロピンとワゴスチグミンを6A割って注射器に吸うのは個人的にはいいトレーニングだと思っていたので残念。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-18 20:07 | 麻酔 | Trackback | Comments(4)

The World Society of Intravenous Anaesthesia (WorldSIVA)

2年に1度のThe World Society of Intravenous Anaesthesia (WorldSIVA)が来年の3月31日からシンガポールで開かれます。

詳細はまた。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-17 23:48 | Trackback | Comments(0)

TIVA再入門ヨーロッパ外伝①

Better Anaesthesia with Intravenous Drugs?

この会の顔ともいうべきKenny先生の講演。

吸入麻酔薬の問題点として、

VIMAでの導入は10-20%の患者が次回の麻酔での使用を拒否している。

小児では覚醒時の興奮がpropofolの方が少ない。

PONVの問題。

そして手術室の環境。
講演では聴かなかった様に思うが、吸入麻酔薬をルーチンで吸入すると(手術室の職員が)、1日11-20本分の喫煙と同等の遺伝子への障害が起こる(抄録より)。

仕事後の麻酔科医のalertnessの障害も報告されている。

プロポフォールのTCI投与には25-35%の誤差があるが、吸入麻酔薬の呼気濃度と血中濃度との解離はそれ以上ある可能性がある。MACの個体差、時間による変化も無視できない。

などなど。TIVAを推奨する立場からTIVAの有意な点が示された。もちろん吸入麻酔派に立つといろいろ反論もあるのだが、低濃度の吸入麻酔薬を日常的に吸入することの問題点は今後ももっと取り上げられてよいだろう。もちろん日本ではすでに亜酸化窒素はほとんど使用されていないが、セボフルランはそれなりに吸っているはずである。これがタバコ10本分の害があるかどうかは定かではないが、特に若い女性の麻酔科医はTIVAを積極的に選択すべきだと思っている。

モデルとしてはSchnideモデルの問題点が指摘されていた。ここはディプリフューザー(マーシュモデル)しか使えない日本では当面問題にはならない。

最後にTCIを使って麻酔導入時に麻酔薬の必要量をキャリブレーションすることが強調されて終了した。
[PR]
by yamorimo | 2010-06-17 22:12 | Trackback | Comments(4)