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Office20周年記念

何とMicrosoftOffice20周年記念なのだそうです。

例のOffice本の後書きにも書きましたが当初のExcelはMac用のソフトでした。20年前のMacは統計ソフトStatView、そしてExcel、お絵かきソフトのMacDrawなどのそろったあこがれの環境でした。
Macをあきらめたマイクロソフトが同じような環境を求めて作ったのがwindowsです。Windows前の表計算ソフトはLotus-123が強く、マイクロソフトのマルチプランは劣勢でした。グラフがマルチプランでは書けなかったと記憶しています。

Windowsも発売当時は不人気で、当時のパソコン雑誌の付録に、windows2.1、Excelが連続で体験版として付いてきたのを記憶しています。なんだこれ的な感じでしたね。それが今やと思うと隔世の感があります。
とはいえOffice2007への移行は進んでいないのが現状。ぼちぼちバージョンアップの噂もありますが、20周年記念優待パッケージは買っておいてもよいかもしれません。
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by yamorimo | 2009-06-29 00:18 | その他 | Trackback | Comments(0)

Excelによる統計解析入門

Excelによる統計法についてはOfficeの極意123に分析ツールの使い方を紹介したが、機能的には物足りないものだった。
分析ツールにない統計については、
1)統計の本を読んでExcelを使って計算する
2)マクロを使う
の2つの方法がある。
特殊な統計についてはそのつど本を読むのが一番だと思う。Excelを使って計算して巻末の表などを使えば大丈夫だ。計算間違いが怖いので必ず本の例題を解いてから実際の統計に当たるとよい。

マクロについては各自で作るのが一番だが、今回の東京行きでよい本を発見した。
杏林出版の健康・スポーツ科学のためのExcelによる統計解析入門にはExcelの基本や分析ツールの紹介と、必要なマクロが掲載されている。これを使うと例えば分散分析を行った後、多重比較するということもExcelで可能になる。多重比較については、TurkeyとBonferroniの2種類しかないが安価に統計ツールを揃えたいという向きにはとりあえずよいのではないだろうか。
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by yamorimo | 2009-06-28 23:01 | 統計 | Trackback | Comments(2)

神経ブロックセミナー ペインクリニック設立記念セミナー

秋葉原で開かれたソノサイトの神経ブロックセミナー ペインクリニック設立記念セミナーに参加してみた。

少し遅れて会場に到着したがすでに満員。定員の80名が一杯になっていた。

まず、演者3名による講演。

ペインクリニック領域での超音波ガイド下神経ブロックとして紹介されたのは、
星状神経節ブロック
頸部神経根ブロック
肩峰下滑液包ブロック
眼窩下ブロック
腰神経叢ブロック
辺り。
個人的にはほぼマスターしたが何しろペインクリニックには手を出す予定はない。

ペインクリニックでは超音波は診断にも使えるし、ブロックにも使える。透視下ブロックの頻度が減ることはペインクリニック担当者の健康にもいいだろう。と考えると、ペインクリニック外来にS-Nervが1台という時代はすぐそこまで来ているのだろう。
尚、今日のブロックをすべてこなすにはリニア、コンベックスに加えてマイクロコンベックスブローブも必要になります。マイクロコンベックスの見え方についてもそのうち紹介したい。
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by yamorimo | 2009-06-28 22:25 | Trackback | Comments(1)

An estimation of the minimum effective anesthetic volume of 2% lidocaine

An estimation of the minimum effective anesthetic volume of 2% lidocaine in ultrasound-guided axillary brachial plexus block
Anesthesiology 2009;111;25-9


腕神経叢ブロックの腋窩アプローチの場合、局所麻酔薬をどの程度の量使っているだろうか?
古い教科書だと40mlになっていることが多いように思う。動脈貫通法や動脈の拍動を触れながら神経刺激で行っていた時代では、正中、橈骨、尺骨の各神経をまんべんなくブロックのするのはしばしば困難であり結局量をいれて解決しようといていた面がある。さらに筋皮神経などうまくブロックできるとは思えなかった。
超音波ガイド法になってからはこれら4つの神経を同定して局所麻酔薬を神経周囲に注入することが可能になり使用量は減少傾向にはあったと思われるが適量については定説がない。
ちなみに私は0.2-0.25%アナペインを3-4ml×4で計12-16ml使用している。この研究のようにブロック単独で手術を行う場合は1%カルボカインを同量使用する。

そこでこの研究である。
腋窩アプローチでの局所麻酔薬の適量について検討している。
使用する麻酔薬は、2%エピネフリン入りリドカインである。連続した症例で、各神経に4mlずつから始めて、0.5mlずつ量を減らしていき、どこまで局所麻酔薬の量を減らすことができるか検討している。使用している超音波装置はソノサイトのタイタンの7-10Mhzのリニアプローブなので、現行のS-Nervなどと比べると2世代くらい前の機種になる。神経刺激は併用されていない。
結果として局所麻酔薬の量は神経あたり1mlまで減らしても成功した。計4mlで充分という結果はそれなりに衝撃的である。もちろん術者のスキルも高いのだろう。

(私見)
末梢神経ブロックのここ数年の変化として、使用する局所麻酔薬の低濃度化がある。私自身当初使用していた0.75%アナペインから0.5%、0.375%と薄くなっていきとうとう0.2%になった。高齢者では0.15%でも充分だと思っている。この研究では2%という私からみると高濃度のリドカインを使用しているが量は少なくてもよいという結果である。末梢神経ブロックに関しては技術的なことだけでなく、使用する局所麻酔薬の選択を考えていくことがひとつのポイントになっているのは間違いない。
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by yamorimo | 2009-06-26 23:24 | PNB | Trackback | Comments(0)

Prediction of postoperative delirium after abdominal surgery in the elderly

Prediction of postoperative delirium after abdominal surgery in the elderly.
Morimoto Y, et al. J Anesth. 2009;23:51-6


たまには自著論文の紹介をしてみたい。
これは、以前の日本麻酔科学会のシンポジウム用に高齢者の術後の認知機能障害について調べたものをせん妄を中心にまとめたものだ。
術後のせん妄のリスクファクターとしては高齢者やアルコール依存、ベンゾジアゼピンの内服などがある。これまでも術前には何の問題のない人が術後一過性にせん妄になるのが何故なのか興味はあった。
この研究で調べてみると、術後せん妄を起こした人に特徴的なのは、術前のかなひろいテストの点数が低い人だった。
かなひろいテストは初期の認知障害を評価するテストとして日本では(当然だが)ひろく用いられている。興味のある人はgoogleで検索してもらうと概要はすぐに分かります。やってみると結構面白いです。長谷川式よりも認知症の初期の段階をとらえるのには鋭敏とされており、今回の研究でも長谷川式では正常範囲の人がかなひろいテストでは広い範囲に分かれ、特に20点以下のひとは術後せん妄のリスクが高かったという結果が得られた。
その他、手術開始前のINVOSで測定したrSO2の値が低かったり、麻酔後の覚醒により時間がかかる人がせん妄のリスクが高いことが分かった。


結果としては、術前見た目には正常でもそれなりに脳血流量の低下している患者がいて、このような人が術後せん妄を起こしやすいのではないか。かなひろいテストはスクリーニングには有効。また、術後の覚醒の感じも有用かもという結果が得られたのではないかと思っています。
問題はではどうしたらよいの?という部分が分からないことです。個人的には長めに酸素投与していますが、そんなひとはすぐに酸素マスクを外してしまうのですね。
あとは大学時代はせん妄を起こす患者は少なかったのですが、一般病院に出てみるとみんなせん妄を起こしている(平均年齢がぐっと高いため)ので予測する必要がないというのも悲しい現状ではあります。
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by yamorimo | 2009-06-16 21:46 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

1Q84

村上春樹の新作はアマゾンに予約したままになっていたのだが、自分の父親に父の日のプレゼントを買いに出たらたまたま最後の一冊を手にすることができた。親孝行もたまには報われる?
内容についてはともかく、この小説がベストセラーで入手困難というのはよく分からない。相当の根性が必要ですね。

さて小説の初めの頃に、主人公がワープロで書いた原稿を画面上で推敲した後で、プリントアウトして再度推敲するシーンがある。曰く、画面と用紙に印刷されたものでは印象が違うと述べられている。
これは是非実践したいことである。論文や総説を書いた後、とかく紙を惜しんでプリントアウトをサボってしまうのだが、やはり適宜印刷して紙の上でもチェックすべきなのだろう。ついでにいうと、完璧に書いたつもりでも校正の段階で気付くことも多い。余裕があれば原稿用紙の設定だけでなく、実際の雑誌のフォーマットに近い状態で印刷してみることも必要かもと思わされた。
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by yamorimo | 2009-06-14 00:24 | その他 | Trackback | Comments(2)

延期された日本麻酔科学会のタイムテーブル

延期された日本麻酔科学会のタイムテーブルが発表されています。

個人的には初日に行く必要がなくなりました。初日は閑散としている予感。
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by yamorimo | 2009-06-12 23:52 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

あなろ熊

草薙くんのおかげで?登場したちでじかに対抗して、アナロ熊というのが登場した。

アナロ熊のキャラ、歌、アニメ共によくできているので紹介してみる。



日本麻酔科学会もこんなの作ってアップしたらどうだろう。ますイカなどではどうかな。初音ミクの声を使った作品はいろいろアップされてるのでご参考に。

バリエーションです。



アナログ世代の私にはまだまだアナログ必要です。初音ミクについてはこちら
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by yamorimo | 2009-06-07 21:29 | その他 | Trackback | Comments(0)

Intensive versus conventional glucose control in critically ill patients

Intensive versus conventional glucose control in critically ill patients.
N Engl J Med. 2009;360:1283


同じN Engl J Medに掲載された、van den Berghe Gらの論文以来、Intensive glucose controlあるいはInteisive Insuline therapyが注目されてきた。その後の追試では結果を疑問視するもののでてきたが、今回は否定的な結果を示した論文が発表されている。

NICE-SUGAR studyと名付けられたオーストラリア、ニュージーランドおよびカナダでの大規模研究は、血糖値を81-108mg/dlの間に維持する厳重血糖管理群と、144-180mg/dlで管理する従来型管理群を比較している。
90日後の死亡率は厳重血糖管理群で27.5%だったのに対して、従来型管理群で24.9%であり有意に低かった。厳重血糖管理群では循環器疾患による死亡が多かった。
一方、統計学的に有意差はなかったが、外傷患者とステロイド使用患者では厳重血糖管理群で予後がよくなる傾向がみられた。

(私見)
従来から対象疾患によって血糖管理による影響が異なる可能性が指摘されている。本研究でも特定の背景を持った患者では厳密血糖管理が有効である可能性について言及されている。今後は、厳重血糖管理を行うべき症例と、本研究での対照群の管理である140-180mg/dl程度で管理すべき症例の選別が必要になるのかもしれない。
これまでのエビデンスとして、高血糖は全身の炎症反応を増悪するなどよくないのは明らかである。また、多くの疾患で高血糖は予後不良のマーカーとされる。但しこの事実は高血糖そのものがわるいのが、二次的なものであるのかは明らかではない。ということで高血糖を強力にインスリンを投与してコントロールしてもそのことでアウトカムを改善できるのかどうかはまだ不明な点が多いように思う。少なくとも多くの研究で、厳密に血糖を管理することで敗血症など感染のコントロールに対しては有利な結果が得られている。
一方で、厳密に血糖をコントロールしようとするとどうしても低血糖になってしまう。低血糖は重症患者の管理においてはこちらも予後不良と関係しており避けなければならない。また、障害を受けている脳や心臓ではもしかするとブドウ糖の代謝が亢進していて軽度高血糖を細胞レベルでは求めているのではないかというデータもある。結局、多くの症例で血糖値は軽度高血糖を容認してもよいのかなとも思う。
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by yamorimo | 2009-06-06 23:00 | Trackback | Comments(2)

Intraoperative fraction of ispired oxygen is a modifiable risk factor for surgical site infection

Intraoperative fraction of ispired oxygen is a modifiable risk factor for surgical site infection after spinal surgery.
Anesthesiology 2009;110:556


術中の酸素濃度を上げると手術創の感染を防ぐという報告はここ10年くらい続いているが、肺障害など他の合併症のリスクもあり標準的になっているとはいいにくい。よく報告されている酸素濃度は80%くらいである。このあたりは手術時間(吸入時間)との兼ね合いもあり結論はでにくいのかもしれない。今回の論文はよりacceptしやすい結果なので紹介してみたい。

(背景)
手術部感染(SSI)は脊髄手術の予後や入院期間に影響をあたえる。脊髄手術時のSSIのリスクファクターについて検討した。

(対象と方法)
メリーランド州、ボルチモアの病院で2001年4/1から2004年12/31の間に脊髄手術を行った症例を対象にして、SSIを起こした104例を、SSIを起こしていない104例と比較した。

(結果)
SSIのリスクファクターとして、手術時間、ASA分類3以上、手術部位(腰椎-仙骨)、アプローチ法(後方)、インスツルメンテーション、肥満、カミソリを使った毛ぞりと吸入酸素濃度50%以下であった。

(結論)
脊髄手術では吸入酸素濃度50%をSSI予防の観点から試みるべきである。

いくつかリスクファクターが同定されているのですが、例えば体温や血糖値よりも酸素濃度の方がリスクになっています。Fig1をみると吸入酸素濃度50%以下ではほとんど感染を起こし、逆に高濃度では感染を起こさないようにもみえます。
脊髄手術に限らず、手術中の酸素濃度は50%以上を維持した方がよいと思われます。
高濃度酸素については80%という意見と、45-60%という意見があるようです。前回の研究と合わせると、mild hypercapniaとmild hyperoxiaが今のトレンドなのかもしれません。
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by yamorimo | 2009-06-06 14:32 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)