<   2007年 08月 ( 10 )   > この月の画像一覧

膝関節鏡と大腿神経ブロック

膝関節鏡は脊椎麻酔、あるいは全身麻酔で行われていることが多いと思う。

最近若い患者(脊椎麻酔を拒否されたため)に全身麻酔+大腿神経ブロックの併用で行ったところ術後痛がなく非常に好評だった。本日は整形外科側からの依頼で大腿神経ブロック単独で行ってみた。

ブロックはエコーガイド下に神経刺激併用で施行。加減が分からないので0.5%アナペインを20ml使用した。作用発現に20分程度かかりはらはらしたがブロック単独でも関節鏡検査のみであれば十分な鎮痛を得ることができた。
脊椎麻酔に対する利点は、頭痛がないことと片側性なので術後もすぐに自力でトイレに行けることだ。若い患者には向いていると感じた。

欠点は、手技料があまりに安いということだ。神経ブロック針分も回収できないとは、、
個人的にはこれまで神経ブロックは全身麻酔の補助と考えていたが、考えを改めることができた。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-29 21:20 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

「臨床麻酔」8月号

「臨床麻酔」の8月号はなかなか濃厚な内容になっている。
麻酔科学会の総括、Tanaka先生の抗不整脈薬、講座も2つもあるし、輸血と免疫の総説も面白い。質疑応答ながら、腰神経叢ブロックについても二人の著者が自分の方法を説明されている。
「麻酔」に対する「臨床麻酔」の利点は投稿から掲載までが早いことだろう。「麻酔」だと約1年かかるが「臨床麻酔」は早い。今月の原著、症例など5月に投稿されたものがもう掲載されている。これはあまり電子化されていない日本の医学雑誌としては驚異的なことではないだろうか。おかげで早くもレミフェンタニルの臨床例を雑誌を通して知ることができる。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-28 20:07 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

プロポフォールのTCI投与

もうひとつアンケート結果を。

プロポフォールのTCI投与もうひとつアンケート結果投与、私自身は1998年頃から行っているからかれこれ10年になる。昨年のTCI投与の自粛解除によりようやく一般的になってきた。
プロポフォールのTCI投与について昨年の結果と比較してみた。

a0048974_2246985.jpg



昨年に比べてもTCI投与の割合が増え50%を越えた。術中のプロポフォール投与はTCIが常識といってしまおう。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-22 22:47 | 麻酔 | Trackback | Comments(2)

レミフェンタニル使用で困っている点

来月の講演に向けて格闘中です。
アンケート結果をひとつだけ。

a0048974_23243063.jpg



やはり問題は術鎮鎮痛ということです。とりあえず金沢では、フェンタニルのIV-PCAと末梢神経ブロックを活用(もちろんレミフェンタニルも)して新時代の麻酔管理を目指そうというお話しをする予定です。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-20 23:26 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

臨床麻酔学会での日本医学シミュレーション学会関係プログラム

臨床麻酔学会での日本医学シミュレーション学会関係プログラムの募集開始が近づいています(9/3から)。

25日(木)第5回DAMハンズオン、第14回DAM実践セミナ-
26日(金)第10回HPSセミナー
27日(土)第3回初期研修医セミナー

詳細は、日本医学シミュレーション学会ホームページ第27回臨床麻酔学会のホームページをご覧下さい。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-20 23:19 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

図説 超音波ガイド下神経ブロック

DVD付きの方は先日紹介したが、同時期に出版されたもうひとつの神経ブロックの教科書を紹介したい。
超音波ガイド下神経ブロック法ポケットマニュアル(克誠堂)とそれを発展させた超音波ガイド下区域麻酔法(克誠堂)が日本超音波区域麻酔研究会の総力を結集した本とすると、本書は島根大学での神経ブロックの実践篇という成り立ちだろう。DVDは付いていない。掲載されているブロックの数として少ないがその分実践的な情報は充実しているかもしれない。個人的には自分も参加した「超音波ガイド下区域麻酔法(克誠堂)」を応援したいが、やはり両方持っておくべきだろうというのが結論だ。
例えば、腕神経そうブロックの鎖骨下アプローチ。両書では方法に違いがあるので、比較してみると面白い。

あと最近ソノサイトのマイクロマックスを試用する機会があったが一段と性能が向上している。あとはお値段をがんばってもらえれば普及するのだが。iLookやソノサイト180では神経ブロックは厳しいです(そういいながら180でがんばっています)。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-09 23:24 | 書評 | Trackback | Comments(0)

40000アクセス突破

いつの間にか、40000アクセス突破を突破していました。最近は1日100名程度の訪問があり、初期の30名前後から大きく増えてきました。ちょっとネタ切れではありますが今後もよろしくお願いします。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-07 00:45 | その他 | Trackback | Comments(0)

超音波ガイド下星状神経節ブロック

以前紹介した超音波ガイド下星状神経節ブロックが今月のAnesh and Analgに掲載されている。
ここで使われているのはソノサイトのマイクロコンベックスプローブという細身のタイプで、丁度指で血管を避けるのと同様の感じでアプローチできる。元来小児の血管穿刺などに使われるものらしいが、小さくて軽いので成人の血管穿刺にも使うことができる。

追記
ペインクリニックの8月号に同じ著者らの日本語の論文が掲載されていた。情報量も多くこちらがお勧め。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-07 00:40 | PNB | Trackback | Comments(0)

笑気使いますか?

私が笑気を使わなくなってもう数年になる。アルチバの登場は笑気の使用にとどめを刺すと思われるが、いまさらながら笑気の使用の有無についてのRCTが掲載されている(Anesthsiology 2007;107:221)。

2時間以上の手術(心臓と分離肺換気の症例を除く)を対象(合計2050例)して、笑気フリー群(80%酸素)と笑気ベース群(70%酸素)に分けた。維持の麻酔薬については詳しく記載されていないが通常の麻酔を行ったということになっている。両群では維持の吸入麻酔薬の濃度が、笑気フリー群、0.87MAC、笑気ベース群、0.67MACと有意差あり。手術時間は3時間程度。
両群で差があったのは、激しいPONV、創感染、発熱、肺炎、無気肺の発生で、いずれも笑気フリー群で低かった。しかし入院期間はどちらも7日程度で差がなかった。

差が出た機序としては酸素濃度の差が大きそうである。考察にはあえて笑気フリー群で酸素濃度30%は作らなかったとしている(臨床的にありえないとコメント)。
心筋梗塞についても笑気フリー群で低い傾向があったのでさらに大規模study(ENIGMA II)を進めいているそうだ。

結論は、
The routine use of nitrous oxide in adult patients undergoing major surgery should be questioned?

というわけで、結論は笑気を避けるというよりは高濃度酸素のメリットということになりそうだ。アルチバ使用時も80%酸素か、高知大学のように100%酸素が推奨されるのかも?
[PR]
by yamorimo | 2007-08-04 23:15 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)

アルチバとロピオン

アルチバの関連で、使用頻度が増えるのはロピオンだろうと予想していた。

先日のアルチバアンケートに関しては、将来的にきちんと報告しますが、予想以上だったのはロピオンの使用頻度だった。
ほとんど使用(42%)、50%以上(24%)、50%以下(24%)で、使用しないは10%しかない。ロピオンは術後鎮痛対策の基本といえるだろう。

あとBISの使用がほとんど使用(33%)、50%以上(15%)、50%以下(25%)、使用しない(33%)で徐々にBISの使用がルーチンになっている印象。プロポフォールの使用も、ほとんど(49%)とこちらも常識になりつつある。

ざっとみた印象では、アルチバ時代の麻酔では、ロピオン、BIS、TCIなどがキーワードで今後の期待はIV-PCAというところだろうか。PCAに関してはコスト面からクーデックシリンジェクターなどのディスポインフューザーの使用がメインになると予想している。
[PR]
by yamorimo | 2007-08-03 22:19 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)