カテゴリ:DAM( 24 )

気道管理に強くなる

羊土社より、上嶋先生、駒澤先生との共同編集で「気道管理に強くなる」を発売します。

JSAはもちろんASAなどの各種ガイドライン
声門上器具とビデオ喉頭鏡は発売中のほぼすべてを解説
さらに教育体制まで
気道管理のすべてをコンパクトにまとめています。麻酔科学会の会場などでぜひご確認の上、ご購入下さい。

詳細はこちらから。5/20発売です。
[PR]
by yamorimo | 2016-05-14 09:56 | DAM | Trackback | Comments(0)

Pharyngeal wall injury during videolaryngoscopy-assisted intubation

McGRATHの登場で少し懸念しているのがこの咽頭~喉頭壁の損傷である。これまでGlideScopeではいくつか報告があったのだが今月のAnesthesiologyでも再度GlideScopeによる咽頭壁の損傷が報告されている。

Pharyngeal wall injury during videolaryngoscopy-assisted intubation. Anesthesiology 2013;118:709

77歳の女性が問題のないオフポンプACBGの術後にICUへ入室した。喉頭鏡による挿管が困難で、GlideScopeを使用して何度かの試みの後で気管挿管に成功したと報告があった。
抜管の準備をしていたところ、口腔内、咽頭内からクロットがみとめられ除去された。挿管チューブは口蓋舌弓kから右の扁桃を穿通していた。そのまま抜管すると大量の出血が予測されたため、耳鼻科医が組織を切断してチューブを開放し、粘膜の損傷部を縫合した。その後問題なく抜管できた。

GlideScopeのようにチューブ誘導溝のないタイプのビデオ喉頭鏡では挿管チューブの挿入時に、口腔内から画面にでてくるまでの間がブラインドでの操作となりこのように扁桃などの損傷の報告が散見される。
McGRATHでもチューブの挿入時には注意が必要となるだろう。その意味では研修医が使用するにはAWSの方が安全といえるのかもしれない。

このような合併症の報告が国内でも発生しないことを祈ります。
[PR]
by yamorimo | 2013-02-28 23:51 | DAM | Trackback | Comments(0)

i-gel最強論

ここ数年の声門上デバイスの進歩は著しい。昔ながらのLMAを使っている施設、価格面から後発品?のLMAを使っている施設などあると思うが当院では全面的にi-gelを使用することにした。これまでi-gelはLMA supremeの対応していない2.5以下のみ採用していたが、今後はすべてi-gelとしてバックアップにLMAプロシールを使用する。

a0048974_22213830.jpg


LMAsupremeとi-gelはいいライバルであるがいくつかの違いがある。以下は使用した私見である。

1. 挿入の容易さ
どちらも容易。supremeは時々先端が曲がってしまうことがある。胃管挿入孔が正中にあるのでまずGEBを食道に挿入して、それをガイドに挿入というワザは使える。

2.陽圧換気への対応
どちらも気管挿管には劣るが優れている。LMAはカフの容量で調節できるというメリットはある。i-gelではサイズの選択が重要で、表記よりも少し大きめがよいのではないかと思う。どちらにしても、陽圧換気への対応ではプロシール以外の従来型のデバイスとは大きな差がある。

3. 胃管の挿入
挿入できるサイズが、supremeは14Fr、i-gelは12Frである。胃液の吸引と思えば大きな差はない。この点も従来型のデバイスと比べた大きなアドバンテージである。

4.挿管困難への対応
DAMにおいて、i-gelを挿入して換気が可能になれば、i-gelを使って気管挿管できる。supremeはメインのチューブの内腔が細くて挿管には向かない。

以上の点から、日々の全身麻酔管理からDAMへの対応まで1種類で対応できるのがi-gelの特徴である。以前は、DAM時にはair-Qを使用していたが、日々使用していないため緊急時にうまく使えないということも多かった。そんな意味で現在の声門上デバイスとしてi-gelは最強ではないかと考えている。

陽圧換気時に有用なのは麻酔器の換気量モニターである。陽圧換気時には設定の換気量との差、気道内圧の変化に注意しながら麻酔する必要がある。

a0048974_22252621.jpg

[PR]
by yamorimo | 2013-02-20 22:26 | DAM | Trackback | Comments(0)

McGrathの有用性

当院にもMcGrathが導入された。今後使ってみてその有用性を確認していく予定である。
その前に、文献で勉強してみたい。まずはMcGrathとC-MACの比較から。

Randomised controlled trial comparing the McGrath videolaryngoscope with the C-MAC videolaryngoscope in intubating adult patients with potential difficult airway.
Br J Anaeth 2012;109;439


挿管困難が予測される患者でMcGrathとC-MACを比較してみた研究。C-MACはマッキントッシュ喉頭鏡と類似のブレードが付いたビデオ喉頭鏡である。

対象と方法
マランパチグレード3以上の患者130例を対象とし、挿管をMcGrathあるいはC-MACを用いて両者を比較した。

結果
挿管時間は、C-MACが50秒、McGrathが67秒でC-MACが有意に早かった。
挿管時の所見でコルマックグレード1の患者はC-MACが50/65、McGrathが60/65で、McGrathで多かった。
1回の操作で挿管できた患者は、C-MACが58/65、McGrath45/65で、C-MACが多く、挿管もより容易と麻酔科医は感じていた。
挿管時の循環動態は両者で差がなかった。

私見
McGrathは挿管困難が予想される患者において、声帯のみやすさではC-MACに勝るが、実際の挿管はC-MACで容易であった。この結果は従来のグライドスコープなどでもみらている。みえるが挿管が難しいという状態が多いということである。
McGrathを使用する際は、スタイレットはもちろんGEBなど挿管補助具の併用がよいのではないだろうか。
またもっと挿管困難の症例ではまた結果が変わるだろうと考えられる。
[PR]
by yamorimo | 2013-01-31 22:31 | DAM | Trackback | Comments(0)

McGRATH

短期間ではあったがコビディエンのMcGRATHを試用した。すでに沖縄でのサマーセミナーで実物はみていたので後は実際の挿管でどうかという確認である。
a0048974_22125071.jpg


ビデオ喉頭鏡系はほとんど使用したが、McGRATHの特徴は軽いという点にある。その意味では誰にでも使いやすいデバイスということができる。実際の挿管も非常にスムースであった。
a0048974_22143526.jpg


形状的にはマッキントッシュ喉頭鏡とエアウェイスコープの中間くらいか?チューブ誘導溝がない点はエアウェイスコープに劣る。
従来の同様のデバイスであるグライドスコープは視野はマッキントッシュ喉頭鏡に比べて改善するが実際にチューブを声門に誘導するのが困難で時間がかかるという欠点があった。この点はやや改良されている(カーブがゆるやか)が、その傾向はあるように思える。また扁桃肥大のあるような患者では、挿管チューブが口腔内をブラインドで通過するため注意が必要であろう。

予想としてはここ数年のうちに多くの施設でマッキントッシュ喉頭鏡をMcGRATHに変更するくらいのインパクトのある新製品である。臨床麻酔学会へ行かれる先生方はぜひ実物を確認していただきたい。

それにしてもいい物を作りながら、のんびりしているうちに質は落ちるが安価な海外製品に市場を取られてしまうというのは、よくある話ではあるが残念だ。
[PR]
by yamorimo | 2012-10-28 22:21 | DAM | Trackback | Comments(0)

日本医学シミュレーション学会

最初の3連休、和歌山県で行われている日本医学シミュレーション学会へ参加しています。

まず、JSA気道確保ガイドラインについての磯野先生の講演。ガイドライン自体は過去の記事を参照して下さい。一部私の気づきも入れています。


背景
ASA-DAMガイドラインは複雑
日本特有の状況がある
近年の多種多様な気道確保具
スガマデクスの登場

目標
麻酔を受けるすべての患者において酸素化を維持しつつ気道確保を行う。
1.日常の気道確保指針
2.気道確保アルゴリズムの単純明確化
3.生理学的な機序に基づく

換気の状態により分類(酸素化ではない)
グリーン:換気可能
イエロー:換気不十分 or 不可能、声門上器具を使用
レッド:声門上器具で換気不能、外科的気道確保

マスク換気では、
Triple Air Way Maneuverが重要
下顎前方移動、頸部後屈、開口

両手でマスク保持

麻酔導入時
カプノメーター装着、最適な頭位、体位、3分間酸素投与

マスク換気を確認してから筋弛緩薬投与は採用せず。
近年レミフェンタニルによる換気困難が多く筋弛緩薬投与で改善する可能性があること。スガマデクスの登場。

サクシニルコリンは筋の収縮により気道が拡大し換気を容易にする?

イエローに行く前に予定の気道確保を試みる(AWSを使用するとするとこのタイミング)。

ここでガイドライン作成に参考にした全国調査の紹介。
CICVは10万全身麻酔症例に2.1件
CICV発生時の死亡率は10%

パターン
緩徐型:直後はOK.気管挿管操作後に困難となる。覚醒と筋力回復が有効。

急速型:直後から換気不能。導入前からレミフェンタニルを使用していた症例が多い。覚醒を試みた症例では改善。筋弛緩薬投与で改善した可能性もある。

イエローゾーン以後は常に、
覚醒+自発呼吸再開が有効
麻酔導入役は短時間作用性がよい。
スガマデクス投与。

SGAは緩徐型では80%で有効。
急速型では43%で換気改善せず。

イエローゾーンでの換気改善の鍵はSGA挿入。
高い成功率のデバイスを選択。
Supremeかi-gelがよい。

換気が改善すれば時間的余裕ができる。
SGA経由での挿管
SGAで手術
ここではDAMの知識とトレーニングが必要(昨年よりDAM実践セミナーではSGA経由での気管挿管を重点)

レッドゾーン
CTM同定
キットによる輪状甲状膜穿刺
キットがなければ切開

キットについては直接穿刺がよい?(クイックトラック)

経気管ジェットベンチレーションは合併症が多く推奨しない(DAMセミナーでは現在も教えている。器具がすでにあり、習熟した麻酔科医がいれば試みてもよいだろう)。
[PR]
by yamorimo | 2012-01-09 13:10 | DAM | Trackback | Comments(0)

Ambu Aura-i

air-Qのライバル的な存在がAmbu Aura-iです。これまでのいわゆるアングルタイプのLMAとi-gelの中間みたいな感じでしょうか?
ことしの日本臨床麻酔学会の機会展示での注目はこれら声門上デバイスです。本家LMA、i-gel、air-Qおよびその他のLMAもどきのなかからご自分の施設でどう使い分けるか?DAM実践セミナーでも今回はこれらにウェイトを置く模様です。
[PR]
by yamorimo | 2011-10-28 00:01 | DAM | Trackback | Comments(0)

Air-Qを使った挿管②

実際の症例の動画です。
いいところだけに編集してますが実際は苦労しました。後で見直すとよくみえているのに気付かないのですね。
いざというときのために、ファイバーはできるだけ多くの症例でおこなっておくべきです。


[PR]
by yamorimo | 2011-10-26 23:14 | DAM | Trackback | Comments(0)

Air-Qを使った挿管

臨床麻酔学会が近くなってきました。今回の私の仕事は新しい気管挿管法についての講演です。旭川でも先生のブログみて育ちました的な先生とお会いしていましたが、このネタも今年このブログで力を入れていた分野だけに個人的にはタイムリーでした。

講演でつかう動画については適宜紹介していく予定です。テストでAir-Qを使った挿管の動画をアップします。マネキンにAir-Qを挿入、換気を確認後7.0のチューブを挿入しファイバーで気管まで誘導します。ファイバーもこちらで紹介したAmbuのディスポのファイバーです。このファイバーはコシが弱いので通常のファイバー挿管よりもこの種の他のデバイスのアシスト的な使い方が適していると思います。



この後どうする的な質問があってI-LMAのように抜去してもよいのでしょうが、私はチューブエクスチェンジャーを使ってさらに太いチューブに入れ直しすることが多いです。メーカー資料だと通常成人に使用する3.5だと7.5のチューブまで挿管可能です。従って挿管困難セットには3.5のAir-Qと7.0の挿管チューブを入れておくとよいと思います。

追加で以前セミナーでご一緒したS先生のナイスな動画をリンクしておきます。本編が楽しみです。

[PR]
by yamorimo | 2011-10-26 00:26 | DAM | Trackback | Comments(0)

エアウェイスコープの展示

日本臨床麻酔学会でエアウィースコープの新型イントロックが登場します。機械展示場でのハンズオンやミニ講演の詳細はこちらです。
[PR]
by yamorimo | 2011-10-12 18:26 | DAM | Trackback | Comments(0)