低流量麻酔

昨年発売された「レミフェンタニル麻酔の実際」を読んだ読者の方から先生はガス流量2L/分で麻酔していますねと、指摘された。自分でも気づいていたが他の著者で2L/分で麻酔している例は少ない。このように他人の麻酔記録をみる楽しみがこの本にはある。

2L/分で行ない始めたのはこの本を書いている頃だったと記憶している。レミフェンタニルの登場でセボフルランの濃度を変えることがほとんどなくなったこと、酸素濃度を少し上げてみようなどの意図がある。

最近のトレンドはどうなのだろうか?ミラーの教科書のFigure21-16に2005年の調査結果が掲載されている。Baxterの調査なので米国での状況だろう。これによるとセボフルラン使用時の流量は2L/分が最も多い。やはり米国ではコスト意識が高いのだろう。イソフルランも同様だが、デスフルランは1L/分がメインである。これはデスフルランが高価であるため低流量で使っているのかもしれない。

現在の低流量対応の麻酔器とガスモニター、そしてセボフルランの組み合わせでは2L/分程度の低流量麻酔はほとんど問題なく施行できる。エコと節約の時代、今年は低流量麻酔の年になるのかもしれない。
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by yamorimo | 2010-01-06 22:47 | 麻酔 | Trackback | Comments(7)
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Commented by 埼玉の麻酔科医 at 2010-01-07 22:10 x
いつも楽しく拝見しております。
私もここ2年ほどリークが少ない麻酔器では2l程+TIVAで麻酔しております。周りは3lが主流ですが・・・
Commented by yamorimo at 2010-01-08 01:01
コメント有り難うございます。
TIVAの場合は微妙です。現状では低流量だと二酸化炭素吸収剤のコスト分病院が損になる結果になりますね。もちろん加湿効果など患者にとってはメリットはないわけではないですが、、といいながら私も2Lです。
吸入麻酔でも、病院からみると損なのですが、薬物動態を考える上で低流量の方が面白いのではないかと思います。
Commented by SH at 2010-01-08 19:13 x
私はTIVAの時は6Lです.理由はyamorimo先生の書かれたCO2吸収剤のコスト(うちにいたU先生の言)です.Sevoの時は最初1時間くらいは6Lでその後3Lに下げています.2Lでもよいのでしょうけど.最初の1時間くらいは体内への取り込みが多いので流量が少ないと吸気濃度に比し,呼気濃度が下がるためです.ダイヤル濃度を上げるなら低流量でもよいのでしょうけど,そういったことを考えずに最初から低流量でやると浅麻酔になる危険性があります.(呼気濃度を確認しなければ)
Commented by yamorimo at 2010-01-09 23:44
SH先生コメント有り難うございます。
流量による設定濃度についてはまたお示ししたいと思いますが、時間とともに設定濃度を変えていくのが面白いかなと思ったりもしています。
みるべきなのは気化器ではなくガスモニタと思っています。
Commented by 埼玉の麻酔科医 at 2010-01-10 10:42 x
yamorimoto先生
ソーダライムのコストのほうがフレッシュガス節約分よりやはり高いのですか・・・まじめに計算したことがありませんでした。ありがとうございます。
Commented by yamorimo at 2010-01-10 13:48
これは病院にとってはということです。
酸素のコストは請求できますが、ソーダライムは麻酔料に含まれますので、、
低流量麻酔が診療報酬で評価してもらえるとまた状況は変わってきますね。
Commented by 麻酔王子 at 2010-01-12 11:07 x
私はいつもAOSの3Lです。長時間になるとEtSevoがジワジワ上昇してくるので、GasManをイメージしながら割と細かくダイヤルを調節しています。
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