LMAと術後痛

いろいろ術後痛について勉強しているうちに面白い論文をみつけたので紹介したい。

Hohlreieder M, et al. A study of airway management using the ProSeal LMA laryngeal mask airway compared with the tracheal tuve on postoperative analgesia requirments following gynecological laparoscopic surgery. Anesthesia 2007;62:913-918

目的
気道確保にLMAを用いると術後痛が軽減するという仮説を産婦人科腹腔鏡手術を用いて検証する。

方法
100名の婦人科腹腔鏡手術患者を対象。
LMAプロシールを使用する(LMA)群と、気管挿管する群に分けた。
麻酔は、プロポフォールとフェンタニルで導入して、プロポフォールとレミフェンタニルで維持した。筋弛緩薬としてロクロニウム、胃管挿入、dexamethasoneとtrapisetron(5-HT3拮抗薬)を術後の悪心・嘔吐対策として、diclofeneaを術後痛の予防に使用した。
術後鎮痛はモルヒネのPCAで行った。

結果
術後のペインスコアは、2h、6hでLMA群が低かった。PCAのモルヒネ使用量もLMA群で30%程度少なかった。

結論
LMAによる気道確保は術後痛を軽減する。

この結果はそうとして、何故というのが知りたいところです。著者らは、LMAの方がより刺激が少なく、いわゆるpre-emptiveな効果が得やすかったのではないかと考えていますが、如何でしょうか?
考察を読むとこれまでにも同様の報告はあるので以外にそうなのではないかと思ってしまいます。
最近驚いた症例があって、大腿骨骨幹部と脛骨、腓骨の骨折に対して、0.2%アナペインによる大腿神経、坐骨神経ブロック併用で行ないました。術後に痛みがないのはブロックの効果としても、翌日もまったくpain freeでそのまま経過してしまいこれはすごいと思った次第です。

ということで、LMAで気道を確保することで術後痛を軽減できる可能性がある。あとの要因としてはレミフェンタニル、プロポフォールとも組み合わせがよかったのかもというところです。
個人的には、今はディスポーザブルタイプのLMAを使っているのですがプロシールLMAのディスポの発売が待たれるところです。
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by yamorimo | 2008-03-15 01:16 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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