Beach Chair位続報

Beach Chair位と脳低灌流についてのコメントがapsf newsletterの秋号に掲載されている。

このコメントは、脳低灌流を生じた2症例がいずれもlabetalolを手術室で投与されていることを問題視している。
labetalolはαとβブロッカーだが、β遮断作用が7倍強い。弱いα遮断作用は血管拡張を、強いβ1遮断作用は心拍数と心収縮力の抑制を引き起こす。
副作用として起立性低血圧が知られており、静注薬を使用する際は仰臥位を保つ必要がある(この段階で今回の症例はもうoutということか)。Tubokawa先生の話ではlabetalolは英国では高血圧患者の麻酔管理によく用いられていたとのことだが、吸入麻酔薬との併用で全身麻酔中の死亡例もあるそうだ。
またlabetalolとフェニレフリンやエフェドリンの併用は予期しない交感神経系の緊張を引き起こし、全身の血管抵抗の上昇から心拍出量の減少を起こす可能性がある。labetalolを投与された患者をbeach Chair位にして低血圧を生じたときに、フェニレフリンやエフェドリンを使用すると危険ではないかとコメント者は危惧している。

α遮断とβ遮断のバランスと全身麻酔とさらに体位の問題が重なっていて病態は難しいが、参考文献ともども参考になりそうなので紹介してみた。
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by yamorimo | 2007-10-29 22:59 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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