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笑気使いますか?

私が笑気を使わなくなってもう数年になる。アルチバの登場は笑気の使用にとどめを刺すと思われるが、いまさらながら笑気の使用の有無についてのRCTが掲載されている(Anesthsiology 2007;107:221)。

2時間以上の手術(心臓と分離肺換気の症例を除く)を対象(合計2050例)して、笑気フリー群(80%酸素)と笑気ベース群(70%酸素)に分けた。維持の麻酔薬については詳しく記載されていないが通常の麻酔を行ったということになっている。両群では維持の吸入麻酔薬の濃度が、笑気フリー群、0.87MAC、笑気ベース群、0.67MACと有意差あり。手術時間は3時間程度。
両群で差があったのは、激しいPONV、創感染、発熱、肺炎、無気肺の発生で、いずれも笑気フリー群で低かった。しかし入院期間はどちらも7日程度で差がなかった。

差が出た機序としては酸素濃度の差が大きそうである。考察にはあえて笑気フリー群で酸素濃度30%は作らなかったとしている(臨床的にありえないとコメント)。
心筋梗塞についても笑気フリー群で低い傾向があったのでさらに大規模study(ENIGMA II)を進めいているそうだ。

結論は、
The routine use of nitrous oxide in adult patients undergoing major surgery should be questioned?

というわけで、結論は笑気を避けるというよりは高濃度酸素のメリットということになりそうだ。アルチバ使用時も80%酸素か、高知大学のように100%酸素が推奨されるのかも?
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by yamorimo | 2007-08-04 23:15 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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