アルチバ臨床使用QandA ③

Q:添付文書に記載されている初期投与量は過量で危険です。

A:
これはアルチバを投与する患者と挿管のタイミングによると思います。
若年者で術前心機能に問題のない患者ではまず問題ないと思います。実際に私は添付文書通りに投与しています。高齢者では半量ということなので、0.25μg/kg/minで、心機能の悪い症例でも同様にしています。
ここである程度、時間と血中濃度の上がりの感覚をつかんでおいて、アルチバが充分効いてきたら(脈拍が低下してきたら)投与速度を低下させます。気管挿管後はこれも若年者では0.25μg/kg/minにするだけでよいのですが、高齢者では投与中止あるいは0.05μg/kg/minくらいに低下させます。

現状では麻酔科医によってアルチバ投与開始から挿管までの時間が異なるのが、導入時に関しては印象の違いとなっているように思われます。

あとは、初期投与を何故するのかということで、挿管時の血圧変動が起こりそうにない患者であれば、少なめの投与でもと思います。

結論としては、アルチバの効果を充分期待するならば添付文書通りでよい。あとの症例ごとのさじ加減は担当麻酔科医の裁量でということになるでしょう。危険かどうかは主として担当する症例によるのではないでしょうか?

シミュレーションを示します。

a0048974_20192928.jpg



こちらは0.5μg/kg/min。5分以内であればよいが、挿管に手間取ると効果部位濃度はどんどん上昇していく。

a0048974_20195370.jpg



0.25μg/kg/minだと濃度上昇は緩徐なのでより安全かもしれない。
[PR]
by yamorimo | 2007-07-01 20:22 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://eanesth.exblog.jp/tb/5813213
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< アルチバ臨床使用QandA ④ テルモのガンマ計算ポンプ >>