実践的アルチバ使用法 1

 転勤して最初の1週間はのんびり過ごしていたが、今週はいろいろな人の来訪を受けて少し忙しくなった。アルチバが発売されたのはよいがどの様に使ったらよいのか現場ではいろいろ混乱がある様子がうかがえた。
 アルチバについてはもう少し自分で使ってから再度取り上げるつもりだったが今週聞いた話などを参考に実践的な使用法について私見を述べたい。ただし今回は暫定版なので今後全く違うことを言い始める可能性はあるのでご了承いただきたい。
コメント機能をオープンにしたのでご意見があれば書き込んで下さい。また、落ち着いたらアンケート調査なども予定しています。

 まず、麻酔の導入から。
 薬液の準備法は問題ないだろう。2mgなら20ml、5mgなら50mlに希釈する。おおよそ、1時間に1mg使用するので予定手術時間によって予想量を準備する。
 輸液ポンプだが、メーカから投与量早見表もでてはいるがγ計算機能のついたポンプが便利だ。設定を間違えないようにしたい。
 その他、アトロピンは必ず容易しておいた方がよい。患者の状態によってはエフェドリンも準備する。
 実際の導入だが、セボフルランで維持する場合は、添付文書通り、アルチバの投与を開始してから少し待ってプロポフォールを投与すると血管痛も予防でき都合がよい。少し意識レベルが下がったり、脈拍が低下したらプロポフォールを投与する。徐脈と血圧低下に注意したい。プロポフォールは1mg/kgで充分と思う。アルチバも添付文書より少ない0.25μg/kg/minで始めているが、これで充分気管挿管時の循環変動は抑制できる。特に始めは少なめで使ってみる方がよいだろう。
 プロポフォールの場合TCIで投与することが多いと思う。この場合、入眠時の効果部位濃度を重視すれば、先にプロポフォールを開始し患者の入眠後にアルチバを開始の方が入眠時の効果部位濃度を正確に評価できる。この場合血管痛が気になるかもしれないが、個人的にはあまり気にしていない。
 どちらの方法でも気管挿管後は血圧が下がるので、執刀まで時間がかかりそうならアルチバを0.1μg/kg/minに下げておく。セボフルランは呼気で1.0%、プロポフォールは、患者の入眠時の効果部位濃度+1、あるいは二倍程度がひとつの目安になる。BISモニターがあれば、侵襲のない段階でBIS値が40~50程度になる濃度を目標とする。
 消毒が始まれば、アルチバを0.25μg/kg/minに上げておく。上げるタイミングが遅ければ、0.5~1μg/kgを執刀前にボーラス投与する。

維持に続く。
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by yamorimo | 2007-04-12 21:27 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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