レミフェンタニル入門(6)

レミフェンタニル入門、今回は気になる急性耐性の問題について。
麻薬、μ受容体作動薬を大量に投与すると時間単位で鎮痛効果が減弱(急性耐性)したり、逆に痛覚過敏を生じることが動物実験で報告されている。臨床では、レミフェンタニルを術中大量に投与した群で術後のPCAに使用する麻薬の量が多くなるといったことでやはり急性耐性の発生が危惧されている。これまでのフェンタニルと違い、比較的大量投与されることが多そうなレミフェンタニルでは急性耐性の問題は一応頭にいれておかないといけない。

急性耐性の機序はこんな感じと考えられている。a0048974_2230582.jpg


μ受容体への作用は鎮痛効果以外にも、プロテインカイネースC(PKC)を介して、NMDA受容体を活性化することで急性耐性や痛覚過敏を生じる可能性がある。通常動物実験では、侵襲のない状態で麻薬を投与するが、実際の臨床では手術侵襲や併用する麻酔薬が影響するため本当に臨床で問題になるかどうかは疑問がある。

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実際にこれまでの報告をまとめてみたが賛美両論あるというところ。ただ、レミフェンタニルの投与量が多いほど、耐性ありとしている傾向はありそうだ。やはり不必要な高投与量は避けたほうがよさそうだ。耐性にはNMDA受容体拮抗薬の投与が有用とされる。そこでケタミンを併用するという試みがいくつかなされている。

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結果はいろいろ。この辺りはレミフェンタニル発売後の検討課題としてぜひ臨床研究など試みていただきたい。ただケタミンが麻薬になってしまうと使いにくいかもしれない。

それでは次回最終回。

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by yamorimo | 2006-11-13 22:43 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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