レミフェンタニル入門(4)

レミフェンタニル入門第4回は、覚醒編。

覚醒というか投与終了で知っておかなければならないのはよく教科書に載っているContext Sensitive Half Time (CSHT)について。これは麻酔薬の覚醒に関する特性を評価するひとつの指標になる。
レミフェンタニルのCSHTは投与時間によらず3-5分。これが特徴だ。下の図は、レミフェンタニルをTCIで目標血中濃度5ng/mlで120分投与しその後、中止したシミュレーション。CSHTとは5ng/mlの半分の2.5ng/mlになるまでの時間になるので5分ぐらいだろうか。a0048974_1059548.jpg

フェンタニルは投与時間が長くなるにつれ延長し、投与120分だと60分くらい。これは欠点ではあるが、上手く投与できれば術後しばらくの間は他の鎮痛薬がなくてもフェンタニルの鎮痛効果が長時間持続する。なお、CSHTのように50%低下するまでの時間ではなく20%低下までの時間であればある程度長時間になっても30分程度なのでこれを利用するとよい。a0048974_10595453.jpg



このようにレミフェンタニルは極めて短時間で作用がきれるので本当に手術が終わるまで投与していても大丈夫だ。そのかわり考えておかないと行けないのは術後の疼痛対策である。

よくいわれるが、Transient opioid。レミフェンタニルの効果消失前に中長時間作用性オピオイドを投与する方法だ。例えば、モルヒネ150µg/kgを手術終了40分前に投与する。フェンタニルだと2µg/kgを終了20分前くらいか。フェンタニルの場合は術後も持続静注が必要になるだろう。
低侵襲の手術で、術後しばらく回復室でみるのであれば手術終了後も低用量のレミフェンタニルを持続(0.05 – 0.15µg/kg/min)という方法もありだろう。この場合は、静注NSAIDsなどを投与して病棟へ返す。いずれにしても静注NSAIDsの使用頻度は増えると考えている。
硬膜外麻酔、末梢神経ブロックの併用例ではそれらを活用する。末梢神経ブロックの場合は、手術終了時に施行するという形になるかもしれない。
などなど、レミフェンタニル自体の投与が簡便なのだが、術後疼痛対策をしっかりと考えておく必要がある。誰でも簡単に使えるけれど、人によって差がはっきり出る薬だと思う。

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by yamorimo | 2006-11-12 11:14 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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