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レミフェンタニル入門(3)

レミフェンタニル入門、3回目は麻酔の維持について。なお、偶然金沢大学のT先生もブログでレミの解説を始められている。さすがに理論的なのでこちらもご覧頂きたい。

麻酔の維持量は、0.25μg/kg/minが標準になっている。これで血中濃度は5ng/mlをやや超えたあたりで安定する。治験ではこの投与量に対してセボフルランなら1.0%、プロポフォールなら4.5mg/kg/hで維持されている。この感覚がレミフェンタニル時代なのだろうか。
文献的には、0.25μg/kg/minで投与しておけばこれまでのフェンタニルで血中濃度を3ng/mlで維持したとき以上の鎮痛効果が期待できると考えられる。あまり術中投与速度を変化させることはないかもしれない。併用する麻酔薬の濃度についてはできるだけ脳波モニタを使って感じをつかむ必要があるだろう。

次の図は、投与速度を、0.25μg/kg/min→0.125μg/kg/min→0.25μg/kg/minと変化させたときのシミュレーション。

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TCIなど使わなくても持続投与速度を変化させるだけで速やかに新しい濃度で一定する。
また、術後の切れが早いことから充分な投与量を手術終了まで投与することで、循環も安定すると期待できる。

もうひとつ高用量が可能であることは、患者の術中のストレス反応抑制に有用である。
例えば、Acta Anaesthesiol Scand 2003; 47:267では、レミフェンタニルのHigh dose: 0.39µg/kg/minとLow dose: 0.13µg/kg/minにプロポフォールの組み合わせで、腹腔鏡下手術の際の、アドレナリンとノルアドレナリンの反応を比較し、Hgh doseでは術中のアドレナリンの反応が有意に抑制されている(ちょっとだけだが)。
ただしあまりに投与量を増やすと急性の耐性の問題が生じるかもしれない。これに関しては後述する。
次は、麻酔覚醒と術後疼痛対策について。

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by yamorimo | 2006-11-06 22:38 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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