日本医学シミュレーション学会

昨年は演題を出しながら雪で参加できなかった医学シミュレーション学会。今年は第10回の記念すべき大会、京都で無事に開催された。

講演で面白かったのはこちら。医療従事者と報道機関というのは敵対関係と思っている人も多いが仲間という意識を持つべきという講演。この話を聞くと朝日新聞の医療報道は信頼できそう。

医療と報道
朝日新聞社 中村道子さん

医療報道とは、
通訳:難しい言葉や出来事をかみ砕いて伝える
防災広報:ノロウィルスなど
批評:技術の暴走を監視
市民と専門家の橋渡し

中村さんの経験
1999年のVRE報道をスクープ
報道するには覚悟が必要

脅しもある

院内感染
病院名を伏せて「愛知県内公立病院」と報道した
社内的になぜ匿名なの?
他の新聞社がすぐに実名報道
次の事例、東海地方の総合病院と書いてみた
他社がfollowせず
院内感染についてはつるし上げではなく、
riskを減らすにはどうしたらよいのかという観点から報道するようになった
病院側も記者会見を開くようになった

関心が高い報道
以前は「脳死移植」
さまざまな議論があったが、今では話題にならず
脳死は人の死という話はどうなったの?
現在では再生医療

メディアにどう対応するか、

医療者とメディアの間に溝あり

報道にはルールがある
「事件の取材と報道」朝日新聞のルールを出版

メディアとの対応のコツ

担当者を決める
ガイドラインを作る(個人情報、どこまで話す)
「ぶれない対応」が重要だがこれは硬直した対応ではない

「個人情報保護法」
社会の利益 vs 個人の権利

例:新型インフルエンザ一号患者の在籍する学校名を出すべきか?
朝日は匿名にしたが、出した社もある(私見:これは厚労省あたりで判断すべきでは?)

東北の震災時のある病院
取材の時間を明示
ルールを明示
整然としたメディア対応は可能

インタビューをうけるコツ
まず上司に報告
事前に準備
5W2H
メディアにはhow many/muchが加わる

広く市民に向けてメッセージを発信している
自分自身の伝えたいことを見失わない
短く端的に、キーポイントは3つまで
分かりませんというのを恐れない
言いたくないことを語らない「オフレコならいいよ」と言ってはダメ
宣伝のチャンスでもある
ノーコメントとは答えない
礼儀正しく、平静に、防衛的にならない
質問に答える前に考える
事実誤認があったらはっきる指摘する
挑発にのってはいけない(レポーターの思うつぼ)
最後ににっこりほほえんでレポーターに感謝を

結語
報道も医療に関わる仲間である
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by yamorimo | 2015-01-12 19:12 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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