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アストラゼネカのWeb Refresher Course

アストラゼネカのWeb Refresher Course、私の担当分が無事終了しました。

さて、放送後の質問で一部講義の内容で説明が十分でなかった可能性があるので補足です。

出血による血液希釈の問題です。
血液中ではプロポフォールの97%が蛋白と結合しています。しかし薬理効果は非蛋白結合のプロポフォールによるものです。出血や人工心肺などの血液希釈により蛋白濃度が低下すると非蛋白結合型のプロポフォールが増えて薬理作用が増強する可能性があります。
実際に、人工心肺で血液を2倍程度に希釈すると、血中濃度は変化しなかったものの非結合型のプロポフォール濃度は2倍に上昇したとの報告があります。
Hiraoka H, et al. Clini Pharmacol Ther 2004;75:324

長田先生との討論しましたように、膠質液1000ml程度の投与ではまず問題ないと思いますし、BISをモニターしていれば必要なら調節できると思います。

いろいろな状態でのプロポフォール投与の考え方は真興交易から出ている「麻酔薬の薬物動態」が詳しいですので御参照下さい。
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by yamorimo | 2012-11-20 22:57 | 麻酔 | Trackback | Comments(1)
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Commented by Hiraoka H at 2012-11-22 00:39 x
こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいています。プロポフォールはタンパク結合の変化に応じて血中濃度が変わらず、非結合型濃度が変化にするというのが動態上の大きな特性です。出血時に関しては、下記にまとめていますので、ご賞味ください。論旨は全く同じですが。

Disposition and pharmacodynamics of propofol during isovolaemic haemorrhage followed by crystalloid resuscitation in humans. Takizawa E, et.al. Br J Clin Pharmacol. 2006;61:256

タンパク結合変化時は、血中と血漿濃度も乖離してきますので、薬効を考える時は、常に非結合型はどうなってるのかを考えるのが大切だと思っています。ゼネカのは見ていないので、問題点がわからずコメントしてます。的外れでしたら申し訳ないです。つい、名まえが出てたもので。
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