日本静脈麻酔学会

札幌で開催された日本静脈麻酔学会へ参加した。

まずは今年中にも治験の開始される新しい静脈麻酔薬レミマゾラムの話題。演者は治験代表施設である浜松医大の土井先生。

レミマゾラム(ONO-2745)は長短時間作用性ベンゾジアゼピンであり非特異的エステラーゼにより分解される。

基本的にはミダゾラムにエステル結合を付けた構造。薬理作用はミダゾラムに近い。

ベシル酸塩の形で水溶性である。

第I相試験
静脈内単回投与
成人男性は0.2mg/kg
高齢者は0.1mg/kgで意識消失。

薬物動態は年齢に依存しない。人種差もなさそう。
レミフェンタニルほどは消失は早くない。

静脈内持続投与では、
BIS 65.5で50%、54で95%が無意識であった。

第II相試験
レミフェンタニル0.25μg/kg/minを併用し、BIS53以下にコントロールするプロトコール。
麻酔導入のみ or 維持で検討。

導入は0.2mg/kg/min、高齢者0.0672mg/kg/minで70〜110秒で意識消失。
血管痛はなし。

維持は、1mg/kg/h、高齢者0.72 mg/kg/h

開眼まで14分。フルマゼニルを使用すると覚醒。

プロポフォールに対して、
作用発現、消失は同等。

有利な点。
拮抗薬を持つ。
血管痛がない。
水溶性。
循環安定性。

質疑にて、
臨床的にはバラツキが大きい印象。
CSHTはプロポフォールのように麻酔時間が長くなると延長しないと考えられるが、マダ分からない。

私見
ベンゾジアゼピンの欠点として脳波モニタが使いにくい(doseを増やしてもBISが低下しない)という点があるが、この点がどうなのか。治験の持続静注はレミフェンタニル併用でBISが53以下になったのかもしれない。
いずれにしても導入薬としては非常によい特性を持ち、麻酔維持にも有望な静脈麻酔薬という印象を持った。
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by yamorimo | 2012-09-29 19:51 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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