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重症不整脈管理とβ遮断薬

今日は重症不整脈管理とβ遮断薬について東邦大学循環器内科の池田先生の講演を拝聴した。

重症不整脈、VT/VFの治療についてまずガイドラインを振り返ってみる。
1999年のACC/AHAのガイドラインでは薬物療法としてはリドカイン、プロカインアミド、アミオダロンが推奨されていた。これが2004年にはアミオダロンのみとなりプロカインアミドとリドカインは消えた。一方2008年の日本循環器学会のガイドラインではアミオダロンとともに日本独自のニフェカラントとβ遮断薬になっている。
2010年のAHAガイドラインでは脈のあるVTではアミオダロン、プロカインアミド、ソタコールが推奨されこれを元に日本のガイドラインではアミオダロン、プロカインアミド、ニフェカラントとβ遮断薬とした。

リドカインの抗不整脈効果については患者の予後改善効果がないことが証明されている。しかし依然として日本のリドカイン使用量は減っていない。

アミオダロンはIII群に属するがI~IV群までのすべての薬理作用を有する。作用は用量依存的、効果が発現するためには数時間を要する。副作用は血圧低下と徐脈。
日本の用量は、
1A/150mgのうち、125mgを10分で投与後、50mg/hで6時間、25mg/hで維持する。

ニフェカラントは日本でのみ使用可能。アミオダロンと同じIII群に属する。
心機能の抑制がなく即効性が高い。
副作用はQT延長によるトルサードポアン。経口薬がない。

このため現状では、アミオダロン>ニフェカラントとなっている。

β遮断薬は、III群薬が向こうの症例で有効。
つまりVT/VFの原因は主としてリエントリーでありIII群薬が有効だが、異常自動能が関与している症例では交感神経の緊張が原因でありこの場合は、鎮静とβ遮断薬が有効である。
Electrical Storm(ES)

ランジオロールはβ1選択性がたかく半減期も短い理想的な薬剤である。

演者らは、アミオダロン、ニフェカラント無効のVT/VFに対して低用量のランジオロール投与を試みた。
投与量は、2.5μg/kg/min(添付文書使用量の最低の1/4)から投与を開始、10分で無効なら倍量にして上限を80μg/kg/minとしている。
通常は5~10μg/kg/minで効果が出る。

欠点はコスト。そこで効果が出たら経口のアーチスト、メインテートに切り替えていく。

質疑応答。

院外心停止例での使用は?
海外ではアミオダロンしかないのでガイドラインは300mgとしたが心静止となる可能性もある。半量とするかニフェカラントを使用するとよいだろう。

リドカインは緩和ケアで鎮静として使われているのでは?
リドカインは中枢神経に作用する。CCUでのリドカインの使用を中止したらCCU症候群が減った。

今回はOnoの提供なのでそれらしい講演だったが勉強になった。
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by yamorimo | 2012-04-27 23:05 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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