セボフルラン vs デスフルラン⑧

セボフルランとデスフルランの比較、今回は弱点について考えてみたい。

Desflurane enhances reactivity during the use of the laryngeal mask airway.
Anesthesiology 2005;103:495

対象と方法
手術時間が2時間未満の予定手術60例を対象。
麻酔導入5分前にミダゾラム14μg/kgとフェンタニル1μg/kgを静注(前投薬??)
2mg/kgのプロポフォールで導入し、LMAを挿入。
セボフルラン群とデスフルラン群に分け、どちらも1MACを自発呼吸で吸入。心拍数、血圧を記録。
5分後に、LMAのカフを脱気し、3回上下に動かしまたカフを入れる。
この刺激の3分後に、吸入麻酔薬濃度を2MACに上げた。これらの状況で呼吸の状態と心拍数、血圧を記録。

その後手術開始。

術後は麻酔薬の吸入を中止して覚醒の状況を記録。

結果
心拍数と血圧はについては、1MACの時と刺激時には群間差はなかったが、2MACではデスフルランで有意に高かった。
2MACへ上げたときに、デスフルランで有意に体動、咳、息こらえが多かった。
覚醒時も、デスフルランで咳(55% vs 29%)と息こらえ(21% vs 4%)が有意に多かった。

私見
この結果をみるとLMAで維持する症例でデスフルランを選択すると高頻度に呼吸器系のトラブルが発生することが分かる。日本で使用される際には、レミフェンタニルと併用ということになると、この合併症が減るのかさらに増えるのかが注目される。いづれにしても気道刺激性という面がデスフルランの弱点であることは間違いない。このためLMAやマスク換気では高濃度は使いにくいということになろう。
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by yamorimo | 2011-05-01 22:39 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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