Do intraoperative Analgesics Influence Breast Cancer Recurrence After Mastectomy?

Do intraoperative Analgesics Influence Breast Cancer Recurrence After Mastectomy?
Anesth Analg 2010;110:1630


周術期と癌の再発の総説を抄訳したが、それの元文献である。ケタミンやクロニジンは本当に使わない方がよいのか?この研究では結局ketorolacの使用はよいというのみの結果となっている。

方法
乳癌に対して、腋窩リンパ節郭清を伴う乳房切除を行った327例について後ろ向きに検討した。検討項目は手術中の使用薬と癌の再発の関係についてである。
麻酔法は、スフェンタニルとチオペンタールあるいはプロポフォールで導入し、プロポフォールの持続静注+セボフルランかデスフルランで維持した。手術中の鎮痛補助として、執刀前にクロニジン、ケタミン、ケトロラク(いずれの薬剤でも投与なしもあり)が投与されている。
術後の鎮痛はアセトアミノフェンとジクロフェナクの経口投与により行いオピオイドは使用しなかった。

結果
319例分を解析した。
フォローアップ期間は平均27ヶ月。再発は11%であり、5%は死亡した。
術中のケトロラクの使用は再発なしの長期生存との関連が認められた。ケトロラクを投与された患者での再発率は6%、投与されていない患者での再発率は17%で有意差があった。スフェンタニル、ケタミン、クロニジンの使用と癌の再発には関連は認められなかった。

私見
このstudyはあくまでも後ろ向きの検討で、検討されている薬剤の使用基準もはっきりしない。著者らも大規模な前向きの検討の必要性に言及している。
ケトロラクは日本では使用できない。しらべた限りではCOX-1選択性が強く、海外では非経口使用できる唯一のNSAIDsのようだ。
とりあえず明日からは乳癌患者の麻酔では執刀前にロピオンを使ってみますか、、
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by yamorimo | 2010-09-15 23:15 | 麻酔 | Trackback | Comments(0)
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