The role of the Perioperative Period in Recurrence After Cancer Surgery ③

POSSIBLE TARGETS FOR METASTASIS PREVENTION BY THE ANESTHESIOLOGIST 

手術侵襲は、癌細胞の播種と転移を促進する。それでは麻酔薬の選択によりこれらの危険を回避することは可能であろうか?麻酔の手術時のストレス反応におよぼす影響についてはこれまでに検討されている。われわれのgoalは腫瘍の伸展と関連した経路への麻酔薬の関与を総括することにある。

Opioids
Opioidは癌による痛みと術後痛の治療に使用されてきた。痛みは細胞性免疫を抑制する。それ故に術後痛の治療は重要である。しかしながら、オピオイド(特にモルヒネ)は細胞性あるいは液性免疫を抑制することが知られている。
人でのオピオイドと腫瘍の伸展についての直接的なデータはないが、動物実験では癌の再発との関与が強く示唆されている。腫瘍の伸展を促進する効果はフェンタニルでも示されているが、他の研究では合成オピオイドは免疫抑制を示さない。代わりにフェンタニルは健康なボランティアではNK活性を亢進した。モルヒネには癌の成長を抑制する効果も報告されている。このようにモルヒネの腫瘍への効果は複雑で完全には解明されていない。硬膜外へのモルヒネの投与による腫瘍への影響については検討されていないが、少量であることから全身投与よりも影響は少ないだろう。
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by yamorimo | 2010-08-25 23:56 | 麻酔 | Trackback | Comments(2)
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Commented by yshiba at 2010-08-28 15:39 x
癌性疼痛の治療していると,麻薬を増量しても鎮痛が得られず,どんど増量すると,急激に癌が大きくなるという印象がありました.そういう時期なのだと思っていましたが,ひょっとすると麻薬の影響もあるのでしょうか?
Commented by yamorimo at 2010-08-29 01:17
モルヒネは果たして、腫瘍を促進するのか抑制するのかはなかなか結論がでないのだろうと思います。一方では痛みはきちんと抑制した方がよいのは明らかですので中途半端はよくないだろうと思われます。
今回の総説は周術期ですが、癌性疼痛に対しても神経ブロックなどの区域麻酔をうまく併用するということになるのではないでしょうか?
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