スガマデックスとTIVA

私の病院でもスガマデックスの使用が始まった。
さすがに投与してすぐに患者はfull powerとなる。これは覚醒の方法と投与のタイミングが重要だと感じている。あとアトロピンを使わないので循環の変動が少ない。ここは覚醒の状況以上に利点だと思う。

自分の麻酔では症例の1/3はLMAを使用して筋弛緩薬は最小限なので、実際のところそれほど感動はない。
開腹術などではエスラックスの投与を控えなくなったのが違いだろうか?これはいろんな意味で薬屋さんhappyの薬剤であることは間違いない。

EuroSIVAの最後で症例呈示があったがその中で、患者に自己抜管させていたのが印象的だった。少しレミフェンタニルを残してTIVAで麻酔しておけばスガマデックスで筋弛緩を拮抗したときにも挿管チューブの違和感なく覚醒させられるハズである。その意味でも今後はTIVAでスムーズな覚醒というのがポイントだろうと思いながら帰路についた。

それにしても少なくとも筋弛緩薬の使用については初期研修医でも失敗がなくなったのはいいことなのだが、教育的ではないですね。特にアトロピンとワゴスチグミンを6A割って注射器に吸うのは個人的にはいいトレーニングだと思っていたので残念。
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by yamorimo | 2010-06-18 20:07 | 麻酔 | Trackback | Comments(4)
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Commented by yshiba at 2010-06-19 07:00 x
ymorimo先生,僕も研修医が閉腹時に筋弛緩薬を投与すると「なんてこんなタイミングで筋弛緩薬を投与したんだ.外科医のお腹硬いという言葉は当てにならんから入れる前に連絡してほしかった.」とついつい癖で言ってしまい,言ってしまってから「まあ,いいか.スガマデックスがあるから」と,男気のない指導をしております.
Commented by yamorimo at 2010-06-19 19:06
この種の心配がなくなったのはよいのですが、本当にいいの?と思いますね。
Commented by yshiba at 2010-06-19 21:14 x
筋弛緩モニターではなく,お腹硬いかモニターが欲しいですね.
Commented by t at 2010-06-29 15:13 x
自己抜管は、まわりの(理由のない)拒否反応が強いことも多いですね…。
Opioidが効いているので穏やかですし、患者さんに訊いてもまったく不快ではないとのことですが、ハタからみると気持ちが悪いと感じることもあるようです。
全覚醒と筋力回復の良い指標ではないか、と思うのですが(笑)。
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